在庫の”見える化”を実現 コロナ禍の病院で在庫欠品を回避

会社名

医療法人弘善会グループ矢木脳神経外科病院

業種

医療・ヘルスケア

従業員数

50〜100名

課題

情報共有の手間 / 正確な在庫把握(過剰在庫・欠品) / 生産性向上 / 紙やexcelでの管理の限界

活用機能

QRコード/バーコードスキャン / 画像登録 / 項目追加 / データ一括登録/ダウンロード

管理物品

備品 / 資材

2021/2/19

抱えていた課題

  • 前任の在庫管理担当者のみ在庫状況を把握している属人的な管理
  • 過剰在庫の発生
  • ノートや張り紙での管理からAccessを使用した管理体制に転換したが、使い方が難しすぎて継続を断念

導入・活用効果

  • 在庫の見える化に成功。コロナ禍でもマスクなどの物品が欠品にならず乗り越えることができた
  • チームメンバーと在庫に関する情報共有が容易になった
  • 発注管理がミスなくできるようになった
  • 在庫管理だけでなく、将来的に病院の施設用備品や医療機器管理などにも使用予定

zaico選定理由

  • シンプルで使い勝手の良い操作性。年内のスタッフも利用するので

医療法人弘善会グループ  矢木脳神経外科病院様(以下:矢木脳神経外科病院)は、ものづくりで有名な東大阪市に隣接する東成区に位置しています。地域の医療機関や救急隊からの要請に対して24時間365日、脳卒中患者等を受け入れ、速やかに診療を開始できる「一時脳卒中センターに認定」されるなど、地元のみなさんから厚い信頼を寄せられている病院です。

診療時や患者様に対して支障なく業務を遂行すべく、その環境を左右する在庫・備品管理は病院施設において大きな役割を担っています。誰もが在庫状況を簡単に把握できる“見える化”を目指し、ひとりひとりがよりスムーズに動くことができる現場の状態を実現するため、zaicoを選んで頂きました。

そこで今回、矢木脳神経外科病院で在庫管理など総務をご担当されている近藤様にお話を伺いました。

 

在庫を前任の担当者が一人で管理…蓋を開けてみるとノートも張り紙も担当者しか理解できず、過剰在庫を抱えることに

zaicoを導入する前の在庫管理は、前任者がひとりで管理していたため、在庫状況の可視化ができていませんでした。

前任者オリジナルの在庫管理方法による手書きのノートや、棚・壁への張り紙などの内容は、その担当者しか理解することができないため、ビニール袋やタオル、コピー用紙など、もちろん在庫管理の担当者以外はどこに何があるのか分かりませんでした。


そのため、担当者以外は在庫が見つからないと欠品していると思い発注してしまい、その結果、過剰在庫を抱える状態という悪循環を招いていました。

しかし病院内で5S運動(整理、整頓、清潔、清掃、躾)を掲げ、そのポリシーを在庫管理にも活かし経費削減につなげていく!という方針に従い、まず現状の在庫情報共有がなされない“ひとり在庫管理”からの脱却を図りました。

各フロアの部署ごとの在庫管理でなく、病院全体の在庫管理による“見える化”を目指すにあたり、当初、Accessを用いて実践してみました。が、とにかくソフトの扱いが難しい。結局誰もが使えるシステムではなかったため、在庫管理の方法として定着させることはできませんでした。

アプリ操作がとにかく簡単!世代を超え、チームで在庫管理を共有・見守る

Accessによる在庫管理の教訓を踏まえて、どういったシステムが院内での在庫管理に適しているのか?と、ご担当の近藤様は情報収集に乗り出します。まず最も求める機能として以下の2つに絞り検討しました。

  • 誰にとっても使いやすいこと
  • サービスを利用することで誰もが情報を共有できる在庫の“見える化”ができる

そこで、いろいろな会社の在庫管理アプリやシステムを調べ比べる中、zaicoに辿りつきました。zaicoアプリはとにかくシンプルで使いやすいこと、そしてzaicoはクラウド在庫管理ソフトなのでWEB上でもiPad上でも誰もが一目で分かる在庫の“見える化”が実現できたことでした。

 

在庫の写真も表示されているzaicoのWEBアプリの様子

 

物品の登録の際には、その物品の写真も一緒に登録することができるため、入庫・出庫処理の際、その写真と併せて確認できることで以前の方法よりも時短化されます。在庫の“見える化”の実現により、病院全体の在庫を集中管理することができるようになり、人為的な発注管理のミスも無くなった結果、過剰在庫も無くなりました。

現在スタッフには70歳を超え働いていらっしゃる方もおり、zaicoアプリを使いこなしています。スタッフ同士でzaicoアプリの使い方を教えあって、在庫管理を見守ると同時に、ひとりひとりの動きも可視化され働く喜びも分かち合っています。

zaicoコメント                           
zaicoアプリはシンプル仕様なため、現場でも世代を超えてご利用いただいているようです。また、QRコードも積極的にご活用いただいており、zaicoであれば在庫管理をしたい物品のQRコードをスキャンするだけで、検索条件を入力する手間なく、その物品情報を呼び出し更新することができます。QRコード自体も市販のシールラベルに印刷することができますので、ぜひご活用ください。⇒こちらから

 

コロナ禍での在庫欠品を回避!在庫管理による”見える化”がもたらしたもの


新型コロナウィルスの感染拡大により、医療機関の逼迫状況に関するニュースを聞かない日はありません。一時期私たちでさえ手に入れることが大変困難だった感染対策関連アイテムですが、矢木脳神経外科病院ではzaicoアプリを活用し、在庫を“見える化”していたことで、マスクをはじめとした備品の欠品リスクを回避することができました。

回避できた要因としては:

1.すでにzaicoアプリを活用した在庫管理体制が確立されていたこと
矢木脳神経外科病院がzaicoを導入したのは2017年6月でした。zaicoが創立してまだ間もない頃からご利用いただいており、現在では在庫状況を常に誰もが把握できることが日常化されています。日頃からサービスの利用ルーティーンがあったからこそ、突然の状況変化にも大きな影響を受けることなく、通常業務を進めることができました。

2.事前に欠品タイミングを予測
zaicoアプリで管理することで欠品タイミングを事前に知ることができるうえ、病院で働く各人が在庫状況を把握できているからこそ、日頃より備品をさらに大切に使うようになりました。

私たちが予測出来ない事態が起こった際に打撃を受けてしまうライフラインや生活様式。在庫管理自体の効率化だけでなく、このような危機管理が必要なタイミングにもひとやく買うことができるのが在庫管理です。在庫管理をすることで、必要なものが必要な時に必要な分だけ準備することができる備えを、ぜひ矢木脳神経外科病院の取り組みを見習い、今後取り入れていきたいですね。

 

今後はzaicoアプリを活用して、病院内の施設用備品などの状態把握も視野に

現在、矢木脳神経外科病院はzaicoアプリに500件以上の物品を登録し日々在庫管理を実施していますが、今後は病院内にある施設用備品(家電や什器など含む)などの状態もzaicoアプリを使用して“見える化”していく予定です。

各病室の備品管理の様子

 

例えば、一床ごと、病室ごとに使用されているTVや照明、コンセントなどのメンテナンスも業務のひとつです。その各施設用備品の状態を登録することで「施設内のどの備品の、この部分が壊れやすい」というようなデータが累積していきます。

そのデータを元に施設用備品の劣化予測や、重点的にメンテナンスしなければならない部分などを事前に把握し、適切な在庫処理につなげ、さらに効率化を図っていけるような利用ができればと視野に入れています。

zaicoコメント                           
zaicoは各端末より、在庫データに独自の項目を追加することができます。例えば各部屋の施設用備品管理などは、部屋ごと(在庫登録時における物品名)に利用している備品を紐づけるため、項目(例:テレビや照明 etc)を追加します。そして、各備品の状態を項目に入力することで、その状態を管理することができます。
こちらから⇒

在庫管理基本情報

  • 会社名:医療法人弘善会グループ矢木脳神経外科病院
  • 業種:2次救急指定病院
  • 管理している物品:タオル、マスク、ビニール手袋など
  • 管理している品目数:500
  • zaico導入前の在庫管理方法:ノート、Access
  • 利用開始:2017年6月
  • 利用頻度:週に2回
  • 利用人数:8名
  • QRコード:利用あり
  • 便利な機能:QRコード項目追加詳細検索インポート、在庫情報共有