物流倉庫の棚の選び方や購入する際のポイントを分かりやすく解説

物流倉庫において棚選びは非常に重要です。棚には保管商品や用途によってさまざまな棚がありますが、倉庫のスペースやレイアウトを考慮し、収納効率や日々の業務が効率より良く運用できるような棚を選ぶべきでしょう。この記事では物流倉庫で使用する棚の種類や棚の選び方のポイントを詳しくご紹介します。これから倉庫を立ち上げる人や最適な棚を探している人はぜひ参考にしてみてください。

 

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倉庫の棚の種類

まず、倉庫の棚の種類についてご紹介します。耐荷重や組み立ての手軽さなど用途合わせて選定します。

軽量・中量ラック

軽量・中量ラックとは、商品をダンボールやコンテナなどに入れて商品単位で収納する際に使用する棚のことです。組立てや分解が簡単に行え、収容物の大きさや用途に合わせて棚板の間隔を調節できるため、大小問わず様々な倉庫や施設で幅広く使用されています。

軽量ラックが1段あたり150kg未満・中量ラックが1段あたり300kg~1000kgというのが一般的な1段あたりの耐荷重です。保管物の重さによってラックの使い分けを行います。


画像引用元:https://at-steel.jp/200kg/

パレットラック(重量ラック)

パレットラックとは、荷物をパレットに載せたままパレットごとに保管するための棚のことです。1段あたりの耐荷重は1000kg~と重量物の中でもかなり重いもの(液体や金属など)を保管する際に使用されます。

棚の高さは保管物のに合わせて自由に調整することができ(一般的に高さはフォークリフトが届く高さに設定)、組み立てや段増しも容易で便利な棚ですが、設置する際に施工工事が必要です。頻繁にレイアウトを変える倉庫には適していないといえるでしょう。パレット単位で運搬や保管などの業務を行う物流現場や倉庫、工場などで利用されます。

重量ラックや重量棚とも呼ばれています。


引用元:https://www.jaroc.com/products/keep/palette/

ネスティングラック

ネスティングラックとは、1段あたり1,000kg/段の多段積みが出来る収納ラックです。床面や壁などに直接固定をしないため、設置場所の移動・レイアウト変更が非常に容易な点が特徴です。

使用しない時に重ねて収納することができるため、最小限のスペースで保管が行えます。繁忙期や閑散期により倉庫の使用スペースが変わる場合にもおすすめです。また、複雑な施工が必要ないため、短期間や賃貸倉庫の利用の際に最も多く活用されています。

ネスティングラックは主に「逆ネスティングラック(逆ネス)」と「正ネスティングラック(正ネス)」の2種類があります。組み立て方法や利用シーンなどで選択します。

  • 逆ネスティングラック(逆ネス)

床にパレットを置くことにより、1つのラックで2パレット分の荷物が収納可能。天井の低い倉庫で収納力を上げたい場合や パレットや荷物を収納するラックとして使用したい場合におすすめです。

  • 正ネスティングラック(正ネス)

パレットを床に置けない場合は、正ネスを使います。フォークをラックの下に差し込み、ラックごと持ち上げることができるので、商品を下ろす必要がなく頻繁にレイアウトが変わる倉庫での使用や物を床に直置きしたくない倉庫の使用におすすめです。


引用元:https://www.taiyousetubi.com/product/nesrack/nesrack.php

段ボール保管棚

短ボール保管棚とは、その名の通り倉庫で利用するスチール素材の棚を段ボールで設計した棚の事です。手軽さが特徴で、商品が増えたら段ボール棚を組み立て、減れば分解することが出来ます。無駄な空間を作らず使用できるでしょう。また軽量なためハンドリフトでレイアウトもスピーディに変更可能です。

更に導入コストも他の棚に比べて1/3以下と導入しやすいことも特徴の1つです。アパレルの倉庫や事務所の備品管理など保管物が軽いものにおすすめです。

引用元:https://jotosiki.co.jp/blog/%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E8%A3%BD%E3%81%AE%E5%80%89%E5%BA%AB%E6%95%B4%E7%90%86%E6%A3%9A%E3%80%80%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%BB%E4%BF%9D%E7%AE%A1%E3%81%AE%E3%81%8A/

その他の種類

その他、レール式移動棚・ハイテナーをご紹介します。

  • レール式移動棚

車輪付きの収納棚が移動できるようにした棚です。通路として必要なスペースを最小限に減らしつつ、スチールラックの設置可能台数を増やすことが出来ます。床に穴を空けることが出来ない賃貸物件での設置も可能なため、倉庫だけでなくオフィスや店舗でも導入しやすい棚です。


引用元:https://logi-steel.com/products/moving_rack

  • ハイテナー

こちらも車輪付きで荷物の配送などにそのまま使用できる棚です。折りたたんで収納することも可能で、スペースを有効活用することが出来ます。大きさも用途に合わせて柔軟に用意が可能です。

引用元:https://www.steel-labo-shopping.com/estimate/item_detail.php?category=wagon&itemid=617

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倉庫の棚の選び方

次に倉庫の棚の選び方についてご紹介します。耐荷重・サイズ・天地段数・連結か単独のタイプを順に決定していきます。

耐荷重

耐荷重とは、棚1段にまんべんなく均等に物を積んだ場合に「何Kgまで載せることが可能か(耐えることが出来るのか)」を示したものです。保管物の種類によって耐荷重は変わるため、それに応じて棚を選ぶ事が1番初めの選択でしょう。

サイズ

サイズは保管物の種類と倉庫のレイアウト(設置スペース)によって決めます。各メーカー共通の規格サイズが存在します。

  • 倉庫ラックの共通の規格サイズ
方向 規格・サイズ(mm)
間口・幅(W) 900/1200/1500/1800
奥行(D) 300/450/600/750/900
高さ(H) 1500/1800/2100/2400

既製品で難しい場合はオーダーする方法もありますが、発注から納品までに時間がかかります。一般的に物流倉庫では、スチールラックの間口・幅(W)は1800サイズ、高さ(H)は1800以上であることが多いといわれています。

天地段数

天地段数とは、ラック1台の棚板の数を表しています。最上段も1段としてカウントされ、ラックの高さと、保管商品の出し入れのしやすさを考慮して段数を決定します。例えば天地6段と記載がある場合は天板を含め6段で、実際に荷物を置ける有効段数は5段となります。

一般的な天地段数は、中軽量ラックや中量ラックで高さがH1800で4~5段、H2100で5~6段、H2400で6~7段程度です。スチールラックの段の高さは、ラックの支柱に2~3cm位おきに設けられているツメ穴に合わせて自由に設定できます。

連結か単体か

ラックの種類が決まったら、最後にレイアウトに応じて単体タイプと連結タイプの必要数を決めます。軽量ラック、中軽量ラック、中量ラック、重量ラックなどのスチールラックとパレットラックは基本的に相互連結が可能です。単体タイプは支柱が4本あり、ラック1台で自立します。連結タイプは左右いずれかの側の支柱2本があり、その反対側には支柱がありません。支柱がない側は、隣のラックと支柱を共有して接続し、連結することで立つことができます。

連結タイプだけでは自立ができないので、スチールラックを設置する際は、最低でも1台は単体タイプが必要となります。連結タイプを多く設置するメリットとしては、「コスト削減」「省スペース化」「耐震性能の向上」です。そのため、できるだけ連結タイプを多く活用することがおすすめです。

倉庫の棚は新品中古のどちらがいい?

倉庫の棚は新品だけでなく、中古品も多く出回っています。例えばスチールラックの場合、中古品は新品に比べて一般的に4~5割程度安価で購入が可能となり、大幅なコスト削減になります。中古品だけで揃わない場合は、正規品を組み合わせて使用する事も検討しても良いでしょう。ただし、初期費用はもちろん大切ですが、経年劣化や減価償却も加味し双方のバランスをしっかり確認し検討することが重要です。

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