経理担当者が知っておくべき資産管理に関する基礎知識

会社が保有する資産には大きく分けて、「流動資産」と「固定資産」があります。

それぞれの資産の意味は、

  • 1年以内に現金化可能なものが「流動資産」
  • 1年以内に現金化できないものが「固定資産」

となります。

この2つの資産の内、「固定資産」は減価償却などの会計処理もあります。
そのため、「固定資産」についてしっかりと理解することは資産管理を行う経理担当者にとって、とても重要です。

そこで、固定資産の資産管理に必要な基礎知識として、資産管理の重要性やその業務内容、そして資産管理を行う上での注意点などについて詳しく説明していきたいと思います。

経理の資産管理業務の重要性

ではまず、固定資産管理の重要性について詳しく説明していきます。

固定資産管理には、「会計管理としての重要性」「物品管理としての重要性」という2つの側面があります。

これらの2つの視点から重要性について見ていきましょう。

会計管理としての重要性

会計上、固定資産というのは購入した際に全て費用化できるわけではありません。
減価償却費として、毎年少しずつ費用化していく必要があります。

減価償却費の計算を間違えれば、会社の費用が変わり、利益までも変わってしまいます。
強いては、当然、納めるべき税金の額にまで影響が出てしまいます。

そのため、固定資産を購入した時にはその耐用年数を確認し、何年かけて減価償却していくかを把握しておくことはとても重要です。

そこで、固定資産の状況を正確に把握するために、固定資産台帳という帳簿を作成します。

固定資産台帳には決まったフォーマットはありませんが、下記のような内容を記載する必要があります。

  1. 資産名称
  2. 資産区分
  3. 取得年月日
  4. 取得価格
  5. 耐用年数、減価償却費、償却率、償却方法
  6. 帳簿価格

物品管理としての重要性

会計上の固定資産の管理とは別に物品としての管理も重要です。
物品としての管理とは、実際の固定資産の状態を管理することです。

極端な話、会計上は固定資産が存在していても、実物は無かったり、壊れていたりしていたのでは、会計上の固定資産と実物が一致していないことになります。

それでは、正しい企業の資産の状態が会計に反映されていないことになりますよね。
そのため、固定資産の物品管理をして、実態をしっかり把握することは重要です。

固定資産の物品管理のためには、下記のような内容を実施する必要があります。

  1. 新たに固定資産を購入したら固定資産台帳に記載する
  2. 固定資産の現物に管理用ラベルを張る
  3. 所有している固定資産の状態を確認する
  4. 壊れているものは処分または、修理する
  5. 所有している固定資産の数を確認する

帳簿に記載されている固定資産と現物を対応させるために1や2の作業が必要になります。
また、棚卸の際に、3、5を確認し、帳簿の数と相違ができていないか定期的にチェックします。

但し、物品管理は、経理担当ではなく総務担当が行うこともありますし、IT資産なら情報システム担当が行う場合もあります。

経理の資産管理業務の内容

では、実際に経理担当者が行う固定資産の管理にはどのようなものがあるのでしょうか?

以下、

  • 取得するとき
  • 保有しているとき
  • 廃棄するとき

の3つの状況ごとに詳しく説明していきたいと思います。

資産を取得するとき

固定資産は比較的に支出額が大きい場合が多く、取得する際には、慎重な検討が求められます。
そのため、固定資産取得までには下記のような業務が必要となります。

  • 資産取得の申請
  • 資産取得の実行
  • 支払

以下それぞれ、説明していきます。

①資産取得の申請
固定資産取得の際には、社内規定に従って固定資産の取得申請手続きが行われます。
申請時のチェック内容としては、その固定資産の用途や収益予測、コストや予算、法定償却期間など、多岐にわたります。

②資産取得の実行
検討の結果、その申請が承認された場合、経理担当者はその内容を確認し、固定資産取得の手配をします。

ちなみに、この①、②の作業は、会社によっては経理担当者以外が行うこともあります。
社内規定などで、どの部署が担当するのか確認してみてください。

③支払
手配後は、購入先からの請求書を元に、支払依頼書などの書類が作成され、承認者へ提出されます。
その内容を確認し、問題なければ、支払いを実行します。

資産を保有しているとき

資産を保有している時の管理業務内容は、以下の様なものになります。

  • 減価償却費の計上
  • 資産の現物管理
  • 現物の実在調査(実査)
  • 資産の評価

以下、それぞれの内容について説明していきます。

①減価償却費の計上
固定資産を取得した際に耐用年数に応じて、減価償却費を計算し、償却費を費用計上します。

耐用年数や償却率は税法で決まっているので、国税庁のホームページなどで確認してください。

②資産の現物管理
現物管理のため、固定資産台帳に取得した固定資産の情報を登録します。

先に少し紹介した、資産名称、資産区分、取得年月日・・・等々の他に、現物の特定がしやすいように管理部署や所在場所、資産番号なども登録しておきます。

③現物の実在調査(実査)
資産の現物と固定資産台帳の内容を比較し、差異がないかを確認することを実査といいます。

工場の現場の担当者などは、独断で不要となった資産を処分してしまったり、固定資産台帳に登録すべき備品などを購入したりすることもあります。

そうすると、固定資産台帳と現物に差異が出てきます。
その差異をなくすため、定期的に実査を行う必要があります。

④資産の評価
投資した資産に減損が出ていないかを確認するために、固定資産の評価を行います。

減損とは、投資額に対して将来キャッシュフローがマイナスになっていることです。
つまり、投資に見合った金額の回収が見込めない状態ということです。

このような場合には、「資産の価値を切り下げる会計処理」を行う必要があります。

これは、減損処理とも呼ばれ、損益計算書でも損失として計上が必要です。

資産を破棄するとき

固定資産を廃棄するときには、会計上「除去」という処理が必要です。
除去とは、固定資産を使用することを中止して、帳簿から除く処理のことを言います。

除去するときには、減価償却が終わっているかどうかで会計上の処理も変わります。

減価償却費が残っている場合は、未償却残高を「固定資産除去損」として計上必要です。

一方、減価償却が終わった後も引き続き使用している固定資産を除去する場合は、簿価1円で固定資産除去損を計上します。

この他に、売却した場合や廃棄費用が掛かった場合はそれぞれ、適切な会計処理が必要となります。

経理の資産管理業務で注意すること

固定資産の管理を行うための取得から保有、廃棄までの流れを説明してきましたが、現場で日常的に使用されている固定資産を経理担当者が常にチェックしておくことは不可能に近いです。

そのため、正確な事態を把握するためには、現場からの申請や報告が必要不可欠です。

逆に現場が独断で、資産を購入したり廃棄したりしていては、固定資産台帳との間に、頻繁に差が出てきてしまいます。

そうならないためにも、固定資産取得から廃棄までの明確なルールを設け、現場の管理職やメンバーにルールを浸透させておくことがとても重要です。

現場に理解してもらい、固定資産取得の申請・報告を明確に行ってもらえる環境を作ることが最も大切といって良いでしょう。

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以上、固定資産の資産管理に必要な基礎知識について説明してきました。

固定資産の管理の重要性やそれに付随する業務などについて色々と理解いただけたのではないでしょうか。

固定資産の管理をする上では、固定資産台帳の管理や棚卸なども重要であるということも分かっていただけたと思います。
しかし、これらの作業にはとても手間がかかるのも事実です。

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