新型コロナウィルスの影響で、不景気の今こそ無駄な仕入を減らすチャンスです!
こういう時こそ普段なかなか見落としがちな、「動いていない在庫」の整理をしてみませんか?
「動いていない在庫」とは例えば「仕入れたけど、半年以上売れていない在庫」です。
ただ、何を持って「動いていない」とするか?
それには、まず貴社の商品の「通常の在庫回転率および在庫回転期間」を把握する必要があります。
みなさんは、製品ごとの在庫回転率や在庫回転期間を把握していますか?
zaicoでは簡単に在庫回転率や在庫回転期間を把握することができます。以下に手順を説明します。
1. 変更履歴のエクスポート
zaicoの変更履歴一覧から下のようにCSVファイルをエクスポートしてください。
2. エクセル等の表計算ソフトを使った物品毎へ分類
例えば、エクセルなどの表計算で物品毎にソートします。
3. ある物品の在庫回転率と在庫回転期間を計算する
「エアシリンダーAG-2941」で在庫回転率をと在庫回転期間を計算してみます。
エアシリンダー(AG-2941) 2019年2月の在庫データの推移
在庫回転率=期間中の出庫数/期間中の平均在庫数
① 期間中の平均在庫数の計算
まず、今回ピックアップした期間は2019年2月なので、2月月初の在庫残高数と2月末の在庫残高数を足して2で割って平均を出します。
(28+8)÷2=18 となります。
② 期間中の出庫数
その次に出庫された在庫数の合計です。
上の表のマイナスの数字(出庫した数量)をたします。
4+10+1+1+1+2+4+1+1=25 となります。
③ 在庫回転率の計算
在庫回転率=期間中の出庫数/期間中の平均在庫数なので、
在庫回転率は、25÷18=1.38888… となります。
在庫回転期間=調査日数÷在庫回転率
最後に在庫回転期間の計算です。
今回の調査日数は2月の28日間なので、
28➗1.388888… = 20.16日となります。
つまり、20.16日毎に、在庫が入れ替わっているという計算になります。
4. 在庫回転率と在庫回転期間から過剰在庫や欠品を回避
例えば、この20.16日というのが通常販売されていた月の数字であれば、この数字を基準として、この日数が大きくなれば、売上減等で在庫回転率が低くなり過剰在庫で在庫が余ってしまうリスク、逆にこの日数が小さくなれば、売上増等で在庫回転率が高く、品切れになる可能性もでてくきます。
したがって、今回のような新型コロナウィルスの影響で売上が減ったときには、ただ、全体的に在庫が余っているという漠然な理解ではなく、どの製品の在庫回転期間が基準日数と比較してより大きく増加しているかを判断し、今後の仕入数量の判断材料としてください。
そのためにも、普段の在庫回転期間が何日であるか把握しておくことは重要です。
今回をいい機会に売上が上がらなくても、無駄な仕入れを減らすことで利益を確保していきましょう!