会社の備品とは?会社の備品の種類と適切な管理の重要性・方法を解説

会社の備品は、従業員がスムーズに業務を行うために不可欠な資産です。

しかし、会社の備品管理が曖昧だと、「必要なときに使えない」「同じものを何度も買ってしまう」「紛失や盗難のリスクが高まる」などの問題につながりかねません。

「会社の備品とは何か」という基本的な定義から、会社の備品の種類と具体例、会社の備品管理のステップや管理方法について確認していきましょう。

会社の備品とは

会社の備品とは、会社が業務を遂行するために所有し、一定期間にわたって使用される物品のことです。

例えば、デスクやパソコン、プリンター、工具、棚などが備品に該当します。

会社の備品は日常的に使われますが、購入のたびに費用処理する消耗品とは異なり、資産として一定期間保持される点が特徴です。

また、会社の備品は適切に管理しなければ無駄なコストが発生したり、業務の停滞を招いたりする恐れがあるため、適切な管理が求められます。

会社の備品とは:主な分類と具体例

会社の備品は、用途や性質によっていくつかのカテゴリに分類できます。

会社の備品を各カテゴリ別に特徴や具体例を確認していきましょう。

オフィス家具

オフィス家具は、従業員が働く環境を構成する最も基本的な備品です。

代表的なオフィス家具には以下のようなものがあります。

  • デスク
  • オフィスチェア
  • 会議用テーブル・椅子
  • キャビネット
  • パーティション

オフィス家具は従業員の作業環境に影響し、適切な配置・管理により、オフィスの生産性が向上します。

IT機器・電子機器

現代のビジネスにおいて、IT機器や電子機器は業務遂行に不可欠な備品です。

代表的なIT機器・電子機器に以下のようなものがあります。

  • パソコン
  • プリンター
  • コピー機
  • サーバー・ネットワーク機器
  • スマートフォン・タブレット

IT機器・電子機器は高価であるのに加え、重要な情報が含まれているため、特に厳重な管理が求められます。

清掃・衛生用品

清掃・衛生用品は、オフィス環境の維持と従業員の健康管理に必要な備品です。

代表的な清掃・衛生用品に以下のようなものがあります。

  • 掃除機
  • モップ
  • ゴミ箱
  • 空気清浄機
  • 消毒液ディスペンサー

日々の衛生管理に直結するため、劣化や故障のタイミングを見逃さないよう定期的な点検が重要です。

業務用備品

業務用備品は、特定の業種や職種の専門業務に特化して使用される備品です。

代表的な業務用備品に以下のようなものがあります。

  • 飲食業:業務用冷蔵庫、調理器具
  • 製造業:工具類、測定器
  • 小売業:陳列棚、レジスター周辺機器

故障が業務の停止に直結するケースも多いため、日々の点検や保守管理が重要です。

保管・運搬用備品

保管・運搬用備品は、商品や書類、その他の備品などを保管したり、運搬したりするために使用される備品です。

代表的な保管・運搬用備品に以下のようなものがあります。

  • スチールラック
  • パレット
  • コンテナ
  • 台車

倉庫や作業場で使用され、耐久性が重要な要素となるため、定期的な点検による安全確認が必要です。

会社の備品とは:備品管理の重要性

「備品の管理は、ただ数を数えて記録するだけの地味な作業」と感じてしまうかもしれません。

しかし、適切な会社の備品管理は、業務の健全な運営を支える上で欠かせない業務です。

会社の備品管理が重要な理由を確認していきましょう。

業務の効率化

必要な備品がすぐに使える状態で整備されていれば、業務がスムーズに進みます。

逆に、備品が見つからない、足りないなどの状況が頻発すると、作業時間が無駄になり、ストレスの原因です。

適切な備品管理によって、業務の停滞を防ぎ、従業員の生産性向上にも寄与します。

経費削減と無駄の防止

備品管理は、会社の経費を削減し、無駄な支出を防ぐ上でも不可欠です。

在庫状況が可視化されていないと、まだ使える備品があるにもかかわらず新しいものを購入してしまう「重複購入」や、必要以上に在庫を抱えてしまう「過剰在庫」が発生しやすくなります。

備品の適切な管理により、資産を有効活用し、長期的な視点でのコスト最適化を実現できるでしょう。

紛失・盗難リスクの軽減

備品の所在管理の徹底は、紛失や盗難リスクの軽減にも役立ちます。

特に高価なIT機器や持ち運び可能な備品は、厳格な管理が必要です。

備品にIDを付与し、使用者や配置場所を記録することで、異常の早期発見が可能になります。

また、定期的な棚卸しにより、実際の在庫と台帳を照合し、差異があれば迅速に原因を調査できます。

内部統制・コンプライアンスの強化

会社の資産の正しい管理は、財務健全性の維持や法令遵守の観点からも欠かせません。

会社の備品は、会計上「固定資産」として扱われる重要な経営資源です。

例えば、監査時に資産状況の説明を求められた際、備品台帳が整っていればスムーズに対応できます。

ガバナンス強化の一環として、備品管理は重要な役割を担っています。

会社の備品とは:備品管理の基本ステップ

実際に会社の備品管理を始めるには、どこから手をつければ良いのでしょうか。

やみくもに手をつけるのではなく、正しいステップを踏むことで、効果的な管理運用を構築できます。

会社の備品管理を始める際の基本的なステップを確認していきましょう。

備品の範囲と分類の明確化

まずは何を「備品」として管理するのかを決め、カテゴリごとに分類します。

この段階で、消耗品や資産との違いを社内で統一しておくことが重要です。

明確な分類がないと、管理の抜け漏れや二重登録などのトラブルの原因になります。

現状の在庫把握

次に、現状ある備品の数量・状態・設置場所を確認し、在庫を棚卸ししましょう。

棚卸しには多くの手間や時間がかかりますが、現状を正確に知るための最も重要な工程です。

これにより、把握できていなかった遊休資産や、廃棄すべき備品も明らかになり、管理対象を明確にできます。

管理台帳とルールの作成

棚卸しで得た情報を元に、すべての備品情報を一元管理するためのマスターデータとなる「備品管理台帳」を作成します。

台帳には品名・購入日・設置場所・使用者・状態などを記載しましょう。

また、貸出・返却の手順、故障時の報告フロー、廃棄の申請プロセスなど、備品を運用するためのルールも具体的に定めます。

ツール・システムの選定・導入

作成した管理台帳とルールを、実際に運用していくためのツール・システムを選定・導入します。

備品管理のためのツール・システムの選択肢は、エクセルによる簡易的な管理から、専用の在庫管理システムまで多様です。

自社の規模や備品の数、管理にかけられるリソースなどを考慮して、最適なツールを選びましょう。

定期的な見直しと改善

備品管理は、一度仕組みを作って終わりではありません。

事業活動の変化にともない、備品の状況も常に変わっていくため、定期的に運用状況を見直し、改善を続けることが重要です。

定期的に棚卸しを実施し、PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルを回していくことで、常に管理体制を最適な状態に保つことができます。

会社の備品とは:備品管理の方法

会社の備品管理の方法はいろいろありますが、ツールやサービスを利用するのも効果的です。

会社の備品管理に役立つツールや方法を確認していきましょう。

エクセルによる管理

最も基本的な備品管理の方法は、エクセルを使った管理です。

エクセルは大半の企業ですでに利用されており、多くの人が基本的な操作に慣れているため、コストをかけず手軽に始められるメリットがあります。

また、自由度が高いため、自社の運用に合わせて自由にフォーマットを作成できる点も魅力です。

一方で、手入力のため入力ミスや更新漏れが起きやすく、備品の数が増えると動作が重くなる難点があります。

小規模な企業や管理項目が少ない場合に適した管理方法といえるでしょう。

在庫管理システムによる管理

在庫管理システムは、備品をはじめとした在庫管理に特化した専用のソフトウェアやクラウドサービスです。

リアルタイムでの在庫状況把握や自動的な発注点管理、詳細な履歴追跡など、高度で効率的な備品管理が実現できます。

クラウド型システムであれば、初期投資を抑えつつ最新機能を利用でき、システムの保守管理負担も軽減できます。

備品管理の効率化・可視化を実現したい企業には非常に有効な方法です。

バーコード・QRコードによる管理

バーコード・QRコードによる管理は、個々の備品にバーコードやQRコードが印字された管理ラベルを貼り付け、スマートフォンや専用のリーダーで読み取ることで情報を管理する方法です。

この方法は、単体で完結するというより、主に在庫管理システムと組み合わせて利用されます。

読み取るだけで正確な情報が紐づくため、手入力のミスがなくなり、棚卸しや貸出・返却作業の時間の大幅な短縮が可能です。

管理ラベルの印刷と貼り付けの手間はかかりますが、一度やってしまえば、管理の精度や効率の向上が期待できるでしょう。

会社の備品管理の効率化にzaico

会社の備品は、日々の業務を円滑に進めるために不可欠な資産です。

備品の適切な管理は単なる整理整頓にとどまらず、業務の効率化や経費削減、リスク管理などにもつながります。

効果的な備品管理運用には、備品を正しく分類し、在庫を把握したうえでツール・システムを導入する計画的なステップが重要です。

備品管理のためのシステム導入をお考えなら、「クラウド在庫管理システムzaico」をご検討ください。

zaicoは、QRコードやバーコードによる効率的な入出庫管理や発注点アラート、詳細な履歴管理など、効果的な備品管理に必要な機能をトータルでサポートしています。

クラウドサービスなので初期費用がかからず、自社に必要な機能に合わせた料金プランを選べます。

会社の備品管理に在庫管理システムのご利用をお考えの方は、まずはzaicoまでお気軽にご相談ください。

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