棚卸差異が起こる理由2

 

前回に引き続き、今回は「棚卸差益」について考えてみます。

おさらいですが棚卸差益とは、データ上の在庫数が100個に対して、実際に数えた数が102個だった

という状態です。

データの数よりも実際の数が少ない「棚卸差損」は、何となくイメージが湧くと思いますが、

実際の数が多いという「棚卸差益」は中々イメージし辛いのではないでしょうか?

 

棚卸差益が起こりうる考えられるケースは、

仕入れた数が100個なのに対して、実際の数が102個だったという場合です。

 

この他によく起こっていて気づかないケースが1つあります。

それは、商品を出荷せず、売上(請求)が当月に発生したようなケースです。

いわゆる取り置きのような状態です。

 

この場合、こんなことが起こります。

  1. お客さんの要望で、販売した商品を出荷せずに2個取り置きした。
  2. この時、在庫データは100個→98個になる。
  3. 月末に棚卸を実施。実際にある数は、在庫商品98個、取り置きした2個なのでトータル100個。
  4. 在庫データは98個実際の数が100個なので、「棚卸差益」と計上。

 

実際は既に売上を上げているので、数えてはいけません。

ちなみに上記のケースでは、翌月の棚卸しで必ず「棚卸差損」が2個発生します。

 

この他にも「棚卸差益」は、システムを入れて在庫を入出庫している場合に多いです。

設定やロジックを間違っていて、本来は2つしか引落したらいけないのに、4つ引き落とす

設定になっていると、2個の棚卸差益が必ず発生します。

 

この他、お客様から商品の返品を受けた場合、返品して在庫に戻入する処理を

忘れていると、在庫差益が発生します。

 

あなたの会社で、棚卸差益が発生するケースを考えてみましょう。

 

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