期限切れによる医薬品の廃棄ロスを0に。発注数やタイミングも適正化し、院内の“ムダ”がなくなった

会社・団体名

医療法人正眼堂 疋田歯科医院

業種

医療・福祉

従業員数

~50名

地域

中部

管理物品

備品 / 薬剤 / その他

課題

棚卸を効率化したい / 過剰在庫・欠品をなくしたい / 管理の属人化をなくしたい / どこに何があるか把握したい / 使用期限・賞味期限を管理したい

活用機能

QRコード/バーコードスキャン / 入庫/出庫(予定)データ登録 / 発注点管理 / バリエーション機能 / 期限管理 / 画像登録 / 保管場所登録

2025/6/4

疋田歯科医院様の導入事例

医療法人正眼堂 疋田歯科医院様:在庫管理基本情報

  • 管理している物品:歯科治療材料、歯科治療消耗品、歯科雑貨(歯ブラシなどの口腔ケア用品)
  • 管理している品目数:429品目
  • zaico導入前の在庫管理方法:在庫管理していなかった, 担当者がそれぞれ目視にて注文をしていた
  • 利用開始:2024年
  • 利用頻度:毎日
  • 利用人数:2名
  • バーコード・QRコード利用:あり

zaico導入前に抱えていた在庫管理の課題

  • 正確な在庫状況を把握できず、欠品や過剰在庫が多発していた
  • 医薬品の使用期限切れによる廃棄ロスが発生していた
  • 適正在庫数がわかっておらず、過発注や発注漏れが起きていた
  • 診療部の現場スタッフに発注や棚卸の負担が偏っていた

zaico導入によって得られた効果は?

  • リアルタイムかつ正確な在庫状況をスタッフ全員が把握できるようになり、欠品や過剰在庫が解消された
  • 医薬品の使用期限を管理できるようになり、廃棄ロスがなくなった
  • 発注数量・発注タイミングを適正化できた
  • 現場を知らない事務スタッフでも発注や棚卸を含む在庫管理業務ができるようになった

医療法人正眼堂 疋田歯科医院様に、zaico導入前の課題から導入後の効果までを伺いました!

愛知県で中規模歯科医院・歯科技工所を運営する疋田歯科医院様では、4フロアにまたがる診療体制を敷き、各フロアごとに保管場所を設けて歯科治療材料等の在庫を管理されています。

医療法人正眼堂 疋田歯科医院様(外観)

以前は目視で在庫を確認していましたが、医薬品の多くが使用期限・ロット管理を必要とし、かつフロアごとに在庫を分散して管理しているという複雑な環境を背景に、過剰在庫や廃棄ロスなどの課題を抱えられていました。

zaico導入を機に、期限やロットごとの管理を実現し、複数の保管場所での在庫管理体制を整えることに成功。過剰在庫や欠品の解消、棚卸時間の大幅な短縮など、目に見える改善を次々に達成された事務長の鹿嶋様に詳しくお話を伺いました!

医療法人正眼堂 疋田歯科医院 事務長 鹿嶋様

過剰在庫や期限切れによる廃棄ロスが課題。zaico導入の決め手はバリエーション機能

zaico導入前は、どのように在庫管理をされていましたか?

鹿嶋様:基本的には目視でした。残在庫を見て「そろそろ少なくなってきたかな」と感じたタイミングで発注していましたが、その確認自体が手間だったため、結局は一度にまとめて発注していました。

目視での在庫管理にはどのような課題がありましたか?

鹿嶋様:大量発注した結果、多くの在庫が使用期限切れで使えなくなってしまい、廃棄ロスを生んでしまっていました。医薬品は一つひとつの単価が高いので、廃棄による損失は非常に大きいものでした。

また、経験の浅いスタッフが発注を担当すると、使用頻度や消費ペースを考慮せずに発注してしまい、いつの間にか大量の過剰在庫が発生している、ということもありました。さらに、その過剰在庫にすぐ気づけず、棚卸のタイミングになってようやく期限切れを見つけることも多かったです。

欠品が発生することもありましたか?

鹿嶋様:はい、欠品もありました。欠品だと思っていたら、実は他のスタッフが持っていただけで、在庫自体はあったというケースもよくありました。その場では見つからず慌てて発注し、過剰在庫になるということも少なくありませんでした。こうした問題はいずれも、在庫数をリアルタイムで正確に把握できていないことが原因だったと思います。

zaico導入の決め手を教えてください。

鹿嶋様:サポートが手厚く、システム改善やアップデートのスピードも速いこと。また、手持ちのスマホを利用できるため、専用のスキャナーなどを購入する必要がなく、コストを抑えられるという点も大きな理由です。

中でも最大の決め手となったのは、期限・ロット管理ができる「バリエーション機能」です。当院で扱う物品の9割には使用期限がありますが、比較検討していた他社サービスは期限管理に対応していないものが多く、医薬品を扱う上で不安がありました。

zaicoでは、使用期限ごとの管理やロット管理にバリエーション機能で対応できるので、非常に助かっています。現場で物品を持ち出すときは使用期限の古いものから使用し、zaico上でも期限の古いものから引き当てて出庫登録をしています。

同じ物品を、使用期限ごとにバリエーションを分けて登録し、ロット管理されています

在庫の「見える化」により、発注タイミングの適正化に成功

zaicoを導入いただき、在庫管理はどのように変化しましたか?

鹿嶋様:4か所ある保管場所ごとに在庫データを分けて登録しているので、在庫の数量はもちろん、どこに何があるかまで、すべての担当者がひと目で把握できるようになりました。

たとえば同じ物品Aでも、保管場所が「2F 棚A-1」の物品Aと、「4F 棚B-3」の物品Aというふうに、在庫データを分けて登録しています。

疋田歯科医院様の在庫一覧画面。在庫数はもちろん、保管場所や発注先もひと目でわかります

鹿嶋様:在庫が見える化されたことで、適切なタイミングで必要最低限の数だけを発注できるようになり、欠品や過剰在庫もなくなりました。今は、私があらかじめ発注時適正在庫数を登録しておき、パートスタッフがその数値を参考にしながら発注をかけています。こうすることで、私以外のスタッフでも迷わず正しく発注できる体制が整いました。

加えて、発注業務には「発注点アラート」も活用しています。設定した在庫数以下になるとアラートが出るので、アラートが出たものから順に発注しています。

在庫数が発注点以下になると、在庫一覧画面上にアラートが発出されます(画像はイメージ)

在庫を探す手間は減りましたか?

鹿嶋様在庫データに写真を登録できるので、探す時間や手間も大幅に減りました。医薬品はスタッフが普段使っている呼び名と、実際の商品名が一致しないことが多いため、物品名やカテゴリ検索に加えて写真を見て確認できることで、物品を瞬時に特定しやすくなり、とても助かっています。

使い切った物品を毎朝まとめて出庫登録、独自の運用フローを構築

物品の持ち出しから出庫登録の流れを教えてください。

鹿嶋様:現場スタッフが物品を持ち出したら、その外箱(空箱)を専用のボックスに入れます。入出庫業務を担当しているパートスタッフが、毎朝各保管スペースに置いてあるボックスを巡回し、中に入っている外箱を確認して出庫登録を行なっています。

鹿嶋様:一箱に複数個入っている物品は、最後の一個を持ち出したタイミングで外箱をボックスに入れています。購入(仕入れ)が「箱」単位なので、出庫登録も同様に箱単位で行うようにしています。

発注から入庫登録の流れを教えてください。

鹿嶋様発注点アラートを確認し、発注点以下になった物品を発注します。
たとえば物品Bを発注する場合、まずzaicoで物品Bの入庫データ登録を行い、ステータスを「発注済」にしておきます。現物が納入されたら物品Bの入庫ステータスを「入庫済」に変更し、現物を各保管場所へ格納します。

鹿嶋様:ものによっては、大口でないと発注できない物品もあります。その場合は、発注品が納入されたらいったん「大口在庫」として一時保管場所へ入庫します。そこから、各フロアの保管場所へ仕分けをしています。

鹿嶋様:仕分けの際は、大口在庫として置いてある物品を出庫登録すると同時に、各保管場所ごとに入庫登録をしています。
なお、入庫・出庫登録をするときは基本的にGS1コードまたはJANコードをスキャンして行なっています。

発注点切れ在庫を一覧化できる機能や、項目のカスタマイズ性が特に便利

zaicoを導入して、特に便利だと感じられた機能はありますか?

鹿嶋様:「発注点に達した在庫を一覧で表示できる機能」はとても便利ですね。どの在庫が発注対象になっているかがひと目でわかるので、非常に助かっています。

発注点以下になった物品をまとめて確認できます(画像はイメージ)

鹿嶋様:また、カスタマイズの柔軟性も大きな魅力です。カテゴリーの設定や項目の追加ができ、自分たちの業務に合わせて表示内容を調整できるのはありがたいですね。こうした調整ができるおかげで、現場の使い勝手が格段に良くなっています。

zaicoのモバイルアプリの使い勝手はいかがですか?

鹿嶋様:とても使いやすいです。インターフェースが直感的で、操作に迷わないところが特に良いですね。 現場で使うスタッフにとっては、何より「わかりやすさ」が重要なので、その点でも非常に満足しています。

当院では操作を担当するのはパートスタッフが多く、パソコンの操作に慣れていない方もいます。スマホなら誰でも日常的に使っているので、抵抗なく業務ができていると思います。

「スタッフ総出・半日」の棚卸から「2人・1時間」へ負担軽減

棚卸はどのように実施していますか?

鹿嶋様:これまでは年に一度のペースで行なっていました。棚卸の1か月前から準備を始めるのですが、エクセルでリストを作成・印刷して保管場所ごとに配布し、各スタッフが数を記入して、最後に電卓を打って合計を出すという、かなりアナログな方法で、負担も非常に大きいものでした。棚卸当日は、診療を半日止めて全員総出で作業しなければならず、業務へのインパクトも大きかったです。

zaico導入後、棚卸はどのように変わりましたか?

鹿嶋様:zaicoを使った棚卸はまだこれからですが、休診にする必要のないレベルまで効率化できると思います。おそらく、私とパートスタッフの2人だけで、1時間ほどで終えられるのではないかと思っています。

理由としては、まずzaicoを導入して在庫の数が必要最小限に適正化されたことが大きいです。また、保管場所もきちんと整理整頓したので、確認作業の効率も大幅に向上していると思います。

貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

中規模歯科医院・歯科技工所の在庫管理にzaico

今回は疋田歯科医院様に、zaicoの導入効果や具体的な活用方法についてお話を伺いました。バリエーション機能や発注点アラート機能を上手にお使いいただき、短期間で廃棄ロスの削減や発注適正化を実現されました。同様の業種の方や、似たお悩みをお持ちの方はぜひご参考ください。

zaicoのコードスキャンや保管場所の登録機能を活用すれば、複数の保管場所にまたがる在庫管理も効率化することができます。自社の運用に合っているかご不安な方は、お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。必要に応じて専任スタッフとのオンライン会議もご用意させていただきます。

あわせて、疋田歯科医院様でご活用いただいているバリエーション機能など、zaicoのすべての機能が使える「proプラン」の詳しい資料もご用意しております。