在庫数管理にエクセル?在庫数管理をエクセルでするメリット・デメリット

「在庫数が合わず、欠品や過剰在庫に悩んでいる」「これから在庫数管理を始めたいが、コストはかけられない」このような悩みを抱えている方にとって、身近で手軽な解決策として思い浮かぶのがエクセルではないでしょうか。

エクセルは多くの場面で利用される便利なツールですが、ただエクセルで表を作るだけでは、正確な在庫数を維持し続けることはできません。

在庫数管理をエクセルでするステップや在庫数管理をエクセルでするメリット・デメリット、エクセルでの在庫数管理に限界を感じたときの対策についてわかりやすく解説します。

在庫数管理はエクセルでできる?

在庫数管理をエクセルで行うことは十分に可能です。

エクセルは高い汎用性を持つ表計算ソフトで、在庫品目ごとの数量管理や入出庫履歴の記録、現在庫数の算出など、在庫数管理に必要な機能を構築できます。

特に在庫点数がそれほど多くなく、管理に関わる人数も限られている場合には、エクセルは在庫数管理の方法として有効な選択肢です。

一方で、エクセルはあくまで汎用ツールであり、在庫数管理専用に設計されているわけではありません。

管理規模が大きくなった場合や、複数拠点の在庫を管理する必要がある場合などは、エクセルでの運用に限界があります。

自社の規模や業務の複雑さを考慮して、在庫数管理にエクセルが適しているかを判断することが重要です。

在庫数管理をエクセルでするステップ

エクセルで在庫数管理を行う際には、思いつきで表を作り始めるのではなく、手順に沿って設計することが重要です。

在庫数管理をエクセルで適切にするためのステップを解説します。

管理する項目を決める

最初のステップは、何を管理するかという項目を決めることです。

代表的な項目としては、商品コード、商品名、在庫数、入庫数、出庫数、発注点などが挙げられます。

発注点を設定しておくことで、単に数を数えるだけでなく、「いつ発注すべきか」というアクションにつながる管理が可能になります。

項目が多すぎると入力の手間が増えるため、自社の業務に本当に必要な項目だけを厳選することがポイントです。

基本の3つのシートを作る

次に、在庫数管理のためのシートを作ります。

エクセルで在庫数を正しく管理するコツは、「マスタ」「入出庫履歴」「在庫数管理」の3つのシートに分け、紐付けて管理することです。

  • 商品マスタ: 商品名や単価など、変動の少ない基本情報を登録するシート
  • 入出庫履歴: 入出庫を都度入力する通帳のようなシート
  • 在庫数管理: 現在の在庫数を一目で確認するためのシート

このように役割を分けることで、データの重複を防ぎ、情報の修正も容易になります。

在庫数を自動計算する関数を入れる

枠組みができたら、在庫数を自動で算出するための関数(数式)を組み込みます。

ここで役立つのが、指定した条件に合う数値だけを合計してくれる「SUMIF関数」です。

在庫数管理シートの在庫数に、入出庫記録シートから特定の商品コードに紐づく「入庫数」をSUMIF関数で合計し、そこから「出庫数」の合計を引く数式を入れます。

これにより、入出庫履歴シートに日々の動きを入力するだけで、在庫数管理シートの数字が自動で更新されるようになります。

条件付き書式で発注点を可視化する

関数で在庫数が自動計算されるようになったら、次は視覚的な工夫を加えましょう。

エクセルの条件付き書式を使えば、在庫数が少なくなったときに自動でセルの色を変えられます。

例えば、「現在の在庫数」が、あらかじめ設定した「発注点」を下回った場合、その行全体を赤色や黄色に塗りつぶすという設定にします。

これにより、担当者は在庫数管理シートを眺めただけで、商品が不足しているかを直感的に把握可能です。

在庫数管理をエクセルでするメリット

デジタル化が進む現代でも、多くの現場でエクセルが選ばれ続けているのには理由があります。

在庫数管理をエクセルでするメリットを解説します。

コストをかけずすぐに始められる

エクセルの最大のメリットは、追加コストなしで、すぐに在庫数管理を開始できることです。

多くの企業ではすでにMicrosoft Officeを導入しているため、新たなソフトウェアの購入や月額利用料の支払いは必要ありません。

また、特別な研修も不要で、基本的なエクセルのスキルがあればすぐに運用を開始できる点も、導入のハードルが低い理由です。

自社の業務に合わせて項目やレイアウトを柔軟に変更できる

エクセルは自由度が高く、自社の業務フローや管理したい情報に合わせて、項目やレイアウトを自在にカスタマイズできます。

パッケージ型の在庫管理システムだと、決められた項目や画面レイアウトに業務を合わせる必要がありますが、エクセルなら柔軟に変更が可能です。

また、運用しながら「この項目は不要だった」「こんな情報も記録したい」と気づいた場合にも、すぐに修正できる機動性があります。

無料のテンプレートが手軽に入手できる

インターネット上には、在庫数管理用のエクセルテンプレートが無料で多数公開されています。

ゼロから作成する自信がない場合でも、テンプレートをダウンロードして自社の業務に合わせて修正すれば、短時間で実用的な在庫数管理が可能です。

ただし、テンプレートには悪意のあるマルウェアなどが仕掛けられているケースもあるため、信頼できるサイトからダウンロードするようにしましょう。

在庫数管理をエクセルでするデメリット

手軽で自由度が高いエクセルですが、管理する在庫の規模が大きくなったり、関わる人数が増えたりすると、さまざまな問題が表面化してきます。

在庫数管理をエクセルでするデメリットを見ていきましょう。

入力ミスによる在庫数ズレが起きやすい

エクセルは「手入力」が基本です。

そのため、商品の個数を打ち間違えたり、入出庫の入力を忘れたりといったヒューマンエラーがどうしても発生します。

さらに、誤って数式を消してしまったり、セルを上書きしてしまったりして、計算が狂ってしまうことも少なくありません。

一度在庫数がズレてしまうと、追跡調査が非常に困難になり、結果として帳簿在庫と実在庫のズレが発生する原因となります。

複数人での在庫数管理に弱い

エクセルファイルは、基本的に1人で編集することを前提としたツールです。

共有機能もありますが、同時に複数の人が同じセルを更新しようとすると競合が起きてしまいます。

それを避けようとしてファイルをコピーし個別に編集してしまうと、どれが最新版か分からなくなり、データの整合性が失われる危険があります。

エクセルで複数人でのチーム運用を行う場合には、運用面での工夫が必要です。

リアルタイムで在庫数を把握しにくい

エクセルでの管理は、現場で発生した入出庫を「後でPCに入力する」というタイムラグが生じがちです。

外出先の担当者や、別のフロアにいるスタッフが「今の正確な在庫数」を知りたくても、入力が完了するまでは正しい数値が見えません。

また、スマホでエクセルの細かな操作は難しいため、現場で在庫を確認しながらその場で数値を更新するような機動力に欠ける点もデメリットといえます。

在庫数管理のエクセル運用に限界を感じたときの対策

エクセルでの在庫数管理を続ける中で、ミスの頻発や操作性のストレスを感じ始めたら、対策が必要です。

今の運用を維持しながら改善する方法から、思い切ってシステム化する方法まで、状況に合わせた在庫数管理のエクセル運用に限界を感じたときの対策を紹介します。

運用ルールやマニュアルを策定・周知する

システムの変更を検討する前に、まずは運用のルールが徹底されているかを確認しましょう。

例えば、「入出庫が発生したら即座に入力する」「別の担当者が定期的に入力内容を確認する」などのルールを明確にし、マニュアル化します。

入力ミスの多くは、属人的な判断や操作ミスによるものです。

誰が操作しても同じ結果になるような運用を整えるだけでも、管理の精度は向上します。

クラウド型のエクセルを利用する

「複数人で同時編集できない」「外出先から見られない」という問題を解決するには、クラウド型のエクセル(Excel Online)に移行するのが有効です。

ウェブブラウザ上で動作するため、複数人の同時アクセスや、外出先でのスマホやタブレットからの閲覧・入力が容易になります。

ただし、セルの上書きや計算式の破損リスクなど表計算ソフト特有の問題は、従来のエクセルと同様に残る点には注意が必要です。

在庫管理システムを導入する

エクセルの限界を根本的に解決し、在庫数管理の精度と効率を向上させるのであれば、専用の在庫管理システムの導入を検討しましょう。

在庫管理システムには、バーコードやQRコードの読み取り機能や発注点の自動アラート、複数拠点の在庫一元管理などの豊富な機能が標準搭載されています。

複数人で同時に入力しても不整合が生じない仕組みのため、エクセルのような競合や上書きを心配する必要もありません。

最近では月額数千円から利用できるサブスクリプション型のクラウドシステムも増えており、中小企業でも手軽に導入できるようになっています。

在庫数管理はエクセルよりzaico

エクセルを使った在庫数管理は、コストをかけずに手軽に始められる点が大きなメリットです。

しかし、事業の成長とともにデータが増えたり、複数人で管理する必要が出てきたりすると、限界が見えてきます。

入力ミスによる在庫数のズレ、リアルタイム性の欠如、複数拠点管理の困難さなどの課題は、運用ルールの整備だけでは根本的に解決できません。

もっと正確で楽に在庫数を管理したいとお考えなら、「クラウド在庫管理システムzacico」をご検討ください。

zaicoは、誰でも簡単に使いこなせる直感的な操作性が特徴です。

スマホをバーコードリーダーとして使えるため、現場でピッとスキャンするだけで入出庫や棚卸しの登録が完了します。

エクセルからのインポート機能を使えば、今使っている在庫数管理表のデータを簡単に取り込むことも可能です。

在庫数管理をエクセルですることに課題や限界を感じ始めたら、まずはzaicoまでお気軽にご相談ください。

※記事内に記載されたzaicoのサービス内容や料金は記事公開時点のものとなり、現行の内容とは異なる場合があります