交差比率とは?計算式や数値の目安など基本知識を解説!

在庫管理を行うには適正な在庫数量を把握することが重要です。
適正な在庫数量が把握できていなければ、不良在庫を発生させたり、欠品が起こったりして損失につながってしまいます。

そこで重要になるのが交差比率です。
しかし、「在庫管理にかかわる仕事をしているけれど、交差比率についてあまり知らない」という方もいると思います。
今回は、交差比率の意味や計算方法、そして、交差比率を改善させる方法について説明していきます。

交差比率とは?

交差比率とは「在庫がどれだけの利益を上げているか」を見るための指標です。
例えば、在庫が多くても利益がほとんど出ていない商品ならば、在庫数は減らした方が良いでしょう。
一方、利益が出ているけれども在庫数が少ない商品ならば、在庫数を増やすことで、さらに利益を伸ばせるかもしれません。

このように交差比率を求めることで、各商品の適正在庫を求められます。

交差比率の計算式

交差比率は以下の式で計算できます。

・交差比率 = 在庫回転率 × 粗利益率

交差比率を求めるために必要な在庫回転数と粗利益率について以下に詳しく説明します。

在庫回転率とは

在庫回転数は以下の式で求められます。

在庫回転率 = 売上原価 ÷ 平均在庫高

この在庫回転数は、「一定期間で在庫がどのくらいの数量出入りしているか」を表す指標です。
商品が在庫として入荷され、出庫するまでを1回転とカウントします。

在庫回転数を求めるために必要な売上原価と平均在庫高は下記から求めることができます。

・売上原価 = 期首商品棚卸高 + 当期商品仕入高 - 期末商品棚卸高
・平均在庫金額 =(期首商品棚卸高 + 期末商品棚卸高)÷ 2

より分かりやすくするために具体的な数字を用いて計算してみます。

【計算例】
期首商品棚卸高:200万円
当期商品仕入高:100万円
期末商品棚卸高:100万円

上記より売上原価と平均在庫金額を求めます。

売上原価 = 300万円 + 100万円 - 100万円 = 300万円
平均在庫金額 = (200万円+100万円) ÷ 2 = 150万円

ここから、在庫回転数を計算すると、
在庫回転数 = 300万円 ÷ 150万円 = 2回転
となります。

粗利益率とは

粗利益率とは売上高に対する粗利益の割合のことです。
この数値が高いほど、商品を売ったときの収益性が高いことを意味します。

また、粗利益というのは売上高から売上原価を差し引いたもので、「どの程度儲かっているか」を表し、売上総利益と呼ばれることもあります。

粗利益率は以下の計算式で求められます。

・粗利益率=粗利益÷売上高
・粗利益=売上高-売上原価
=売上高-(期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高)

こちらも具体的な数字を用いて計算してみます。

【計算例】
期首商品棚卸高:200万円
当期商品仕入高:100万円
期末商品棚卸高:100万円
売上高:220万円

上記より粗利益を求めると、

粗利益=220万円-(200万円+100万円-100万円)=20万円

ここから粗利益率を求めると、

粗利益率=粗利益÷売上高=20万円÷220万円=9.1%

となります。

交差比率の目安

交差比率が高い商品ほど効率よく儲かっているので、管理も重点的に行う必要があります。
では、具体的に何%以上のものを重点的に管理すべきなのでしょうか。

それは、ズバリ200%以上です。
交差比率が200%以上ある商品は「とても儲かっている」と判断できるので、欠品などを起こさないようにしっかりと管理しましょう。

交差比率でみる利益を上げるパターン

商品を売って利益を得る場合、そのパターンは大きく3つに分類できます。

それは、「薄利多売」、「中利中売」、「厚利少売」の3パターンです。

それぞれの内容について詳しく説明します。

薄利多売

薄利多売とは、良く売れる(在庫回転率が高い)が粗利益率が低いことを意味します。

薄利多売の商品は、1個当たりの利益は少ないのですが、たくさん売れるので結果的には大きな利益を生み出しています。

ただし、大量に売ることが前提なので、在庫回転率が上がらなければ、無駄な在庫になってしまいます

そこで、在庫が上手く回っているかをしっかりチェックすることが重要です。

中利中売

利益も在庫の回転も“そこそこ”なのが、中利中売の商品です。
そのため、中利中売の商品は地味であまり目立たない印象ですが、ほどほどに売れて、着実に利益をもたらしてくれます

目立つ商品ではないため、「儲かる」というイメージがないかもしれません。
しかし、しっかりと交差比率を求めていれば、感覚に頼らずに中利中売の商品を見つけられます。

このような中利中売の商品を見つけたら、しっかりと売り場を確保するなど管理していきましょう。

厚利少売

厚利少売とは、大量に販売しない分、1つ当たりの単価が高いことを意味します。
このような商品は利益を確保しやすく、価格競争に巻き込まれにくいです。

その一方、商品を販売する難易度が高く、丁寧な宣伝やきめ細かなサービスなどが必須といえます

商品知識をしっかりと頭に入れ、接客などを丁寧に対応し、お客さんとコミュニケーションをとることではじめて売り上げにつながります。

また、薄利多売の商品などでお客さんを集めて、厚利少売の商品の売上につなげるというように、他の商品と組み合わせて販売戦略を立てることも重要です。

交差比率を上げるにはどうする?

では、商品の交差比率を上げて、さらに効率的に儲けが出るようにするためにはどうすれば良いのでしょうか。

ここで、もう一度交差比率の式を見てみましょう。

  • 交差比率=在庫回転率×粗利益率

つまり、交差比率を上げるには在庫回転率を上げるか、粗利益率を上げる必要があります。

以下に交差比率を上げるための方法について詳しく説明します。

粗利率を上げる

粗利益率を上げるためには、大きく分けて以下の方法があります。

・売値を上げる
・売上原価を下げる

お客さんへの売値を上げることができれば、粗利益率も上げることができます。
しかし、同じ商品を販売するのに、値段だけを上げるというのはなかなか難しいことです。

そこで、重要なのが売上原価を下げることです。
売上原価を下げるためには、仕入れ先と交渉して、材料費などの仕入れ値を下げたり、商品の生産方法や管理方法を効率化し、労務費を下げるなどして、コストダウンを実施する必要があります。

在庫回転率を上げる

在庫回転率を上げるには、売上高を増やすか在庫数を減らす必要があります。

売上高を増やすためには、SNSを利用して集客したり、販売場所の展示方法を変えたり工夫が必要です。
ECサイトであるならば、商品画像を見直したり、SEO対策をするなど検討が必要となるでしょう。

また、在庫数を減らすためには適正な在庫を把握することが大切です。
例えば、売れ筋商品ならば、在庫数を増やすことでさらに売り上げが伸びて、在庫回転数は上がるでしょう。

一方、長期間、在庫として滞留してしまっているような商品は、「在庫一掃セール」などをして、少し値下げをしてでも、売ってしまう方が在庫回転率を上げることにつながります。

このように、在庫を増やすべきなのか、セールなどを実施してでも在庫を減らすべきなのか、検討しましょう。

さらに、適正な在庫数を把握した後は、適正在庫を維持することも重要です。
そのためには、定期的に在庫回転率を算出し、回転率が下がっていないかチェックしましょう。

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以上、今回は、交差比率の意味や計算方法や交差比率をアップさせる方法について説明しました。

適正な在庫を持ち、効率よく利益を出していくためには、交差比率を利用することが非常に重要になります。
ぜひ、自社の交差比率を算出してみて、適正在庫の把握に役立ててみてください。

また、在庫管理を効率的に行うためには、システムの導入も非常に有効です。

特におすすめのソフトが、「クラウド在庫管理ソフトZAICO」です。

こちらのソフトは、数多くの導入実績があり、さらに、専用機器の購入が不要なため、導入する敷居が低い点も魅力です。

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