土木資材とは?土木資材の種類・用途と土木資材の在庫管理のポイント

土木工事に欠かせない「土木資材」ですが、鋼材やコンクリート、アスファルトなど、使う資材によって施工の仕上がりや耐久性を左右します。

土木資材は適切な保管・管理により、本来の能力の維持・発揮が可能です。

土木資材とは何かという種類や用途、現場で役立つ土木資材の保管・在庫管理のポイントを確認していきましょう。

土木資材とは

土木資材とは、道路や橋梁、トンネル、ダムなどのインフラを構築・維持するために使用される材料や製品のことです。

土木資材は、構造物の強度や耐久性を確保し、安全かつ長期間にわたる利用を可能にする役割を担います。

また、地震や洪水などの自然災害に対する防災・減災も重要な役割の1つです。

近年では再生可能な素材や環境負荷の少ない資材の活用が進み、持続可能な社会の実現にも寄与しています。

土木資材と建築資材との違い

土木資材と混同しやすい資材に建築資材があります。

どちらも建設工事に用いられる材料ですが、その用途や対象範囲に違いがあります。

土木資材は主にインフラ整備に使用されるもので、道路や橋梁など地面の上から下まで広範囲にわたる構造物が対象です。

土木資材は耐久性や大量供給が求められることが多く、コンクリートや鋼材などが多く用いられます。

一方、建築資材は住宅やビルなど、人が生活する空間を形成するための資材です。

建築資材はデザイン性や快適性も重視され、木材やガラスなど多様な素材が用いられます。

土木資材と建築資材は、それぞれの役割を担い、私たちの生活を支えています。

土木資材の種類と用途

土木工事には、さまざまな資材が必要です。

土木資材は、工事の種類や目的に応じて多様な種類があり、それぞれ特定の役割を果たします。

土木資材の種類と具体例と主な用途を確認していきましょう。

鋼材

鋼材は、鉄を主成分とする合金で、強度・耐久性に優れた土木資材です。

H形鋼や鋼板、鉄筋などがあり、橋梁やトンネル、擁壁の補強に使われます。

加工性が高く、多様な形状に対応できる点も特徴です。

コンクリート製品

コンクリートは、セメントや水、砂、砕石を混ぜて作られる土木資材です。

圧縮強度に優れており、道路舗装、橋梁、ダム、トンネルなど、幅広い土木構造物に使用されます。

現場で打設するだけでなく、工場で成形された製品も多く、施工の効率化を実現します。

アスファルト

アスファルトは、石油から精製される粘性のある物質で、道路舗装材として広く使用されている土木資材です。

防水性や柔軟性に優れ、車両の通行による衝撃を吸収する役割もあります。

また、防水材としても利用され、橋梁やダムの保護にも役立ちます。

骨材

骨材は砂利や砕石などから成り、コンクリートやアスファルトの基材として使用される土木資材です。

粒度や形状に応じて適切な種類が選ばれ、強度や耐久性を向上させる役割を果たします。

再生骨材も増え、環境負荷の低減に貢献しています。

木材

木材は、軽量で加工しやすい特性から仮設工事や型枠材として使用される土木資材です。

また、防腐処理された木材は河川護岸工事などでも利用されます。

近年では、環境に優しく、自然景観との調和にも優れた資材として見直されています。

塩ビ管・ポリエチレン管

塩ビ管・ポリエチレン管は、合成樹脂製の管材です。

軽量で施工性に優れ、上下水道・排水・電線保護管として広く使用されています。

耐薬品性や耐久性が高く、特にポリエチレン管は柔軟性も備え地震対策にも適しています。

ボルト・アンカー

ボルト・アンカーは、鋼材やコンクリート製品を固定するために使われる部品です。

鋼材製やステンレス製があり、強度や耐久性に応じて使い分けられます。

橋梁、建築、道路標識など、さまざまな場所で使用されています。

土のう・ジオテキスタイル

土のうは、土砂を詰めた袋で、河川堤防や道路の応急処置、土留めなどに使用されます。

ジオテキスタイルは、合成繊維製のシートで、地盤の補強や浸食防止に活用されます。

特に軟弱地盤での施工時に効果を発揮する土木資材です。

防草シート・植生シート

防草シートは雑草が生い茂るのを防ぐために敷設される土木資材です。

植生シートは、種子が織り込まれたシートで、斜面の緑化や土壌流出防止に使用されます。

どちらも景観維持と環境保護に寄与する資材です。

接着剤・モルタル

接着剤やモルタルは構造物同士を結合するために用いられる土木資材です。

接着剤は、コンクリートやタイルの補修に使用され、施工精度を向上させます。

一方、モルタルは、セメント・砂・水を混ぜた材料で、補修工事やレンガ・ブロックの接着に利用されます。

土木資材の管理方法

土木資材の管理方法は、現場や企業によってさまざまです。

土木資材の主な管理方法を確認していきましょう。

紙ベースでの管理

紙ベースでの管理は、最も基本的な管理方法です。

資材の入庫・出庫記録や在庫数を紙の帳簿に記入します。

手軽に始められ、特別な知識やスキルが不要な点がメリットです。

一方で、記録ミスや紛失のリスクが高く、データの共有や分析が難しいという課題があります。

小規模でITツールに不慣れな現場や、資材数が少ないケースに適しているでしょう。

エクセルによる管理

エクセルを活用した管理は、表計算ソフトで在庫情報を管理する方法です。

紙ベースに比べて効率的な在庫管理を実現できます。

資材の入庫・出庫記録や在庫数をエクセルシートに入力し、関数やマクロを使って自動集計できる点がメリットです。

一方、ファイルの破損や消失のリスクがあり、大規模なデータ管理では処理が遅くなるデメリットがあります。

中規模の現場やエクセルを使い慣れている企業に適した方法です。

ITツールを活用した管理

ITツールを活用した管理は、在庫管理システムなどを導入して土木資材を管理する方法です。

エクセルに比べて多彩な機能を搭載し、大規模な在庫もスムーズに管理できます。

一方で、導入コストや操作などの習得が必要な点はデメリットです。

しかし、適切に使いこなせれば、長期的には効率性や正確性の向上と、コスト削減が期待できるでしょう。

土木資材の保管と在庫管理のポイント

土木資材は、適切な保管方法や在庫管理体制を整えることで劣化を防ぎ、必要なときに必要な量を確保できます。

土木資材の保管と在庫管理のポイントを確認していきましょう。

資材ごとの適切な保管場所と環境整備

土木資材は種類ごとに適切な保管場所と環境を整えることが重要です。

例えば、鋼材は錆を防ぐために乾燥した場所で保管し、木材は湿気を避ける必要があります。

不適切な保管環境では資材が劣化し、品質低下や無駄なコストが発生するリスクが高まるでしょう。

資材の特性に応じた保管ルールを定め、定期的な点検を実施することで、資材の品質を長期間維持できます。

在庫管理システムによる効率的な在庫管理

在庫管理システムの導入により、土木資材の在庫状況をリアルタイムに把握し、効率的な在庫管理が可能です。

手作業による管理ではミスや過不足が発生しやすく、工期遅延や余剰在庫によるコスト増加につながります。

在庫管理システムを活用すれば、入出庫記録や在庫量の可視化が可能となり、効率的な運用が実現します。

近年は、クラウドサービスが広がっており、初期投資を抑えて高機能なシステムの導入が可能です。

発注管理と納期管理

適切な発注管理と納期管理を行うことは、土木資材の在庫切れを防ぎ、現場作業をスムーズに進める上で重要です。

発注管理では、資材の必要量を予測し、適切なタイミングで発注する必要があります。

また、納期管理では、発注した資材が予定通りに納品されるかを確認し、遅延が発生した場合には迅速に対応する必要があります。

発注管理や納期管理でも、在庫管理システムの発注点アラートや自動発注機能が有効です。

土木資材の在庫管理にzaico

土木資材は、道路や橋梁、トンネルなどのインフラ整備に欠かせない重要な材料です。

土木資材には、鋼材やコンクリート製品、アスファルトなどさまざまな種類があり、土木工事の品質や安全性を左右します。

これらの土木資材が本来の性能を発揮するためには、適切な保管と在庫管理が不可欠です。

土木資材の効率的な在庫管理をお考えなら、「クラウド在庫管理システムzaico」の導入をご検討ください。

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