過剰在庫の発生原因や放置するリスク・削減方法を詳しく解説

 

「過剰在庫」とはどのような在庫をいうのでしょうか。「在庫」と言葉を聞くと、ネガティヴなイメージをもたれるでしょうか?

決してそんなことはありません。在庫があることで、お客様が欲しい時に商品を販売することができ、販売の機会損失をゼロにすることができます。一方、販売できる量以上に仕入れてしまった場合は、いわゆる「売れ残り」として在庫が積み上がってしまいます。

従って、在庫はうまく管理すれば会社の販売を増やすことができますが、一歩間違えると無駄な在庫に変わってしまいます。このように本来売れると思っていたが実際に売れずに余ったものが「過剰在庫」と言われるものです。

以下、過剰在庫が起きる原因、起きないための管理方法について解説します。

 

過剰在庫が起きる原因

過剰在庫はなぜおきてしまうのでしょうか?過剰在庫になってしまう原因を以下に詳しく見ていきます。

 

販売部門が販売チャンスを失いたくない

販売部門のミッションは、売上をあげることです。そのため、お客様から受注をもらいより前に、受注予測であらかじめ生産依頼をかけてしまうケースがあります。

しかし、実際はお客様から受注を得れず、その結果生産した製品が過剰在庫となってしまいます。

つまり、欠品による販売機会を損失を避けたいが故に、本来の需要よりも余分に保有しようというインセンティブがはたらき、その結果必要以上のお在庫を抱えることになります。

需要予測の誤り

「商品が将来売れる数」を予測することはとても難しいです。最近のコロナ禍ではマスクが品薄になりました。その後十分に消費者に行き渡ると一転、マスクが過剰在庫になったことはご存知のところです。

このように商品の売れる数は、外部環境に大きく左右されます。例えば、テレビで「納豆が体にいい」と放送されれば途端に納豆の在庫が品切れになってしまいます。

このように外部要因も大きく影響するので、将来の需要を正確に予測することはほぼ困難です。

ただ、できるだけ正確な発注をするためには、過去の社内の販売データを十分に活用して欠品を防ぐラインを把握することです。それによって過剰在庫にならない発注量に抑えることが可能になります。

発注ミス

自社が現在保有している在庫を適切に把握できていないため、本来追加で発注する必要がない商品まで余計に発注してしまい、結果的に過剰在庫を招くこともあります。
これは、普段から定期的に実地棚卸しを行い、正しく在庫管理を行っていても起こり得ます。特に注意しなければいけないのは2重発注です。まだ発注した商品が届いていないので、在庫が足りないと判断して再度別の人が発注してしまうケースです。これを回避するためには「発注済データ」を共有することが肝要です。

 

過剰在庫になりやすい物は?

それでは、過剰在庫に陥りやすい商品の特徴をご紹介します。

 

サイズや流行があるもの

洋服や靴など、サイズが多い商品や流行がある商品は、過剰在庫になりやすいです。

例えば、消費者のあらゆるニーズに答えようと、あまり売れないサイズの靴まで揃えてしまうと売れ残ってしまいます。さらに流行の色であれば流行が終わるとその後の販売機会も失うことになり、最終的に廃棄することになります。

季節が限定されるもの

またシーズン物の商品は、当該季節の内に売り切れる以上に仕入れ、あるいは生産してしまうことで過剰在庫となります。

例えば、ウインターシーズンのみに販売されるマフラーとかでしょうか?

食べ物ではないので、腐ることはありませんが、来年もまた売れる保証はありません。例えば流行の色が変わってしまって来年は全く売れないリスクも潜んでいます。

従って、季節性のある商品はその期の内に販売できる量のみを仕入れて、売り切ってしまうのが鉄則です。

 

過剰在庫を放置するリスク

過剰在庫を放置すると様々なリスクがあります、以下に詳しく解説します。 

 

在庫維持費用の増加

在庫が増えれば増えるほど、その在庫を保管するスペースの費用も増加します。
倉庫代のみならず、在庫を管理するためには人手も必要になるためその人件費も余分に発生します。つまり仕入れた時にキャッシュアウトした資金だけではないので注意してください。

なお、それが売れる見込みのない過剰在庫となると問題はさらに深刻です。販売できれば、仕入以外に発生した費用を回収することも可能ですが、販売できず廃棄となると廃棄コストまでも余分にかかります。つまり、悪いことだらけになります。

その結果、会社の収益性が悪化し、最悪の場合倒産するリスクもあります。

定価販売が難しくなる

たとえば先ほど紹介した流行のある商品は、売れ時を逃すと定価で販売することが難しくなります。つまり、売れる時期を逃したことによって、商品価値が低下するのです。例えば、景気がいいときに大量に仕入れてしまい、不景気になって定価では売れなくなった場合がそうです。

商品の新鮮さの低下

商品の新鮮さの低下は、特に食料品に多く発生します。スーパーや食品メーカーは、賞味期限の過ぎた食品は廃棄しなくてはなりません。従って、そのような商品の廃棄を防ぐために、値下げ販売をして売り切るのが基本です。よくスーパーで20時くらいに値下げを始める惣菜がありますが、それがその例です。たとえかかったコストより販売価格が安かったとしても廃棄コストが更に不可されるよりはいいのでこの様な判断になりますが、当然企業の収益性を圧迫するので、定価で売り切るのが原則です。

キャッシュフロー悪化につながる

在庫は、会社のキャッシュを「商品」というかたちに変えたものです。販売できれば利益を生みますが、販売できないとなると、在庫は現金のように自由に使える財産ではありません。従って、できるだけ流動性の高い現金として保有することが企業の経営の健全化に不可欠です。

一旦不良在庫化してしまえば利益を得れないだけでなく、倉庫の管理費用や人件費も発生します。粗利率の低い商品の過剰在庫は企業のキャッシュフローを悪化させ、最悪の場合は倒産の危機を迎えます。

以前流行った「たまごっち」が、まさにそれでした。1998年に入るとブームが終焉し、大ブームの結果大増産を実施したバンダイ社は不良在庫の山を抱え、在庫保管費などが経営を圧迫し、1999年3月にメーカー在庫250万個を処分することになりました。さらに不良在庫の処分により60億円の特別損失を計上し、最終的に45億円の赤字となるほどでした。

 

過剰在庫を削減するコツ

どのようにしたら過剰在庫を減らせるのでしょうか?ここでは過剰在庫を削減するコツを解説していきます。

 

過剰在庫を見える化する

まずは、現状把握が基本です。自社の在庫がどのくらい残っているのかを把握できていなければ、商品をいくつ発注する必要があるのかもわかりません。
もし把握できていない場合は、棚卸を実施しどの倉庫にどの商品がどれだけあるのか、商品別の在庫を正確に把握してくだださい。そして、過剰となっている在庫がないかチェックすることが重要です。

適正な需給予測をする

発注数は勘ではなく「事実」をベースに発注してください。つまり、販売データなどに基づいて一定の予測をすることで過剰な発注を防止する対策をしてください。また、予測するのは難しい場合、売れた分だけ発注するといった方法もあります。ただ、これはすぐに仕入できる場合、あるいはすぐに生産できる場合にかぎられますので注意してください。

従って、商品の特性をしっかりと理解し、商品の特性にあった発注を行うことで売上を最大化させつつ在庫を減らすことが可能となります。

在庫管理をシステム化する

在庫を見える化し正確な需要予測を行うために、在庫管理システムを導入することも重要です。
在庫管理システムを利用すれば、場所別・商品別の在庫が今、どこに、どのくらいあるのかを容易に把握することができます。
また、過去の販売データや入出庫データなどから自動的に将来売れる数を見積もり、どの商品を今日どれだけ発注すべきかを算出することも可能です。最近ではその精度をAIが補完しているケースもあります。

 

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