2022/1/25

清水建設株式会社による建設現場で、RFIDでモノの管理を行うR-ZAICOをご活用いただきました。
建設現場の竣工前に行政の検査者立ち合いの元、必ず行う天井裏等の隠ぺい部の防火区画処理の確認。
この確認は建物内全ての部屋の天井を脚立に上って開けたり閉めたりしなければならず、竣工前の業務が重なる繁忙期に、精神的にも肉体的にも負担が大きい作業だったようです。
そんな現場の負担を少しでもDXで効率化したいとZAICOにお声がけくださいました。
今回はその防火区画処理の確認においてR-ZAICOの具体的な活用方法とその成果を清水建設株式会社 中村様にお伺いしました。

天井裏の点検に作業員2人で3日がかり。
現場の非効率をDXで解決したい!

防火区画処理の確認は天井裏等の防火区画処理を国土交通省認定工法で対応できているか、実際に検査者が目視で確認します。

通常の防火区画処理の確認は、前日の準備から始まります。

二人一組になり脚立を運んで、建物内の全ての部屋の天井にある点検口を開けて回ります。
今回の現場は500箇所ほどの点検口があり、通常であれば既にこの作業だけで1日半以上はかかってしまいます。
そして検査当日、検査者が実際に脚立に昇って点検口から天井裏の防火区画処理を目視確認します。
現場担当者と脚立を運ぶ作業員もそのテストに同行します。

 

そして、検査後、また脚立に昇って開けた全ての天井の点検口を閉めていくのです。

準備から検査、そして片付けまで2人がかりで3日分程の時間を割く業務です。

竣工前の繁忙期、業務が山積みの中、夜な夜な行うこともありました。
他の業務に追われ、検査者が検査をする直前まで点検口を開ける作業が完了せずヒヤヒヤしたことも。

綺麗に仕上がった部屋の内装を傷つけないよう細心の注意を払いながらの作業は、精神的にも肉体的にも疲れる業務でした。

なお、この確認作業は国土交通省からの検査だけでなく、設備業者の自主検査、ゼネコン検査、設計検査、施主検査など事前の検査もあり、とにかく時間と手間がかかります。

小さなことでも良いから、少しでも現場の負担を減らすことはできないかと探し辿り着いたのがRFIDでモノの管理を行うR-ZAICOでした。建設現場のDXチャレンジです。

 

現場作業が楽になる!RFID導入手順をご紹介

今回試みたR-ZAICOによる防火区画テストは、下記のような手順で行いました。

1.ZAICOに各部屋名とICタグを登録

ICタグの種類 紙タグ
1枚あたりの値段 100円程度
利用したICタグの枚数 420枚
ICタグ登録時間 9時間程度

2.防火区画の処理後、ICタグを貼り付け

処理済みの防火区画近くにICタグを貼り付ける

 

3.ZAICOに防火区画の写真を登録

実際に検査者が検査当日に確認する写真やデータを作成します。

ZAICOに登録しているデータの様子 実際に防火区画処理が施されている写真を添付する

4.検査実施

室内に入り、立った状態のままRFIDリーダーで点検口を開けることなく天井裏のICタグを読み取ります。
ICタグに紐づく防火区画処理の写真がZAICO上に表示されるので検査者がタブレットで確認して検査完了です。

RFIDの読み取り風景 離れた場所からでもすぐに読み取り可能

使用したデバイスは以下の通りです。

  • RFIDリーダー
    デンソーウェーブ社製のSP1です。ZAICO社よりレンタルしました。
  • Android端末
    SIM付きのAndroid端末もZAICO社よりレンタルしました。
    端末にZAICOのアプリをダウンロードし、RFIDリーダーと接続します。RFIDリーダーで読み取ったデータが、Android端末上に表示され確認できます。

RFIDで読み取ったデータをその場でスマホから確認できる

検査当日は各部屋を回ってタブレットに表示される画像を確認するだけなので、非常に素早く検査を終わらせることができました。

1つの部屋あたり10秒程度で終わるため、全ての検査を半日以下で完了できました。

検査前の天井の点検口を開ける作業や検査日に脚立を昇って確認する作業、また点検口を閉める作業が全てなくなったため、時間も短縮され、作業者も楽になり、現場の生産性が上がりました。

ICタグの登録は9時間程度とそれなりに時間はかかりましたが、トータルで考えるとタグ登録の手間を上回る効果がありました。

RFIDの成果で気付けた更なる顧客満足と現場改善の希望!

この防火区画テストをRFIDのR-ZAICOで実施することで通常6.5人日かかっていた作業時間が1.3人日以下に短縮されました。
現場作業者の負担を軽減できただけでなく、検査者の方も脚立に昇り点検口を覗く必要がなくなったと好評でした。

防火区画処理の確認と平行して、排水機能をチェックする排水通水テストにもRFIDのR-ZAICOを活用してみました。
実は、こちらは思うような成果が出なかったのですが、このように現場に変革をもたらすチャレンジを実際にしてみたことで、次に繋がる気付きや発見がたくさんありました。

防火区画処理の確認だけでなく、例えば壁の中の配管など、見ることができない隠蔽部の内部にICタグを付けておけば、いつでもどこからでもその写真を確認できるようになります。
現場に行く時間も短縮でき、お客様のフォローも素早くなるのではと考えています。

また、建設した建物の空調や衛生設備などにICタグを付けておけば、型番や試験記録などの情報を簡単に登録していくことができます。
情報が散らばったり、その情報を探す必要がなくなります。

こうやって現場の非効率や負担を減らしながらも、お客様に更なる価値を提供できるということは私たちの会社にとって非常に大切なことです。

今回のテストの結果が良かった!というところで終わってしまわず、今後も小さいところからでもDXを試み、新しい建設現場の在り方を考えていきたいと思っています。



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