賞味期限管理表とは?賞味期限管理表の作り方とよくある課題・対策

食品ロス削減や品質管理の観点から、食品を扱う事業者にとって賞味期限管理は避けては通れない重要な業務です。

しかし、「どのように管理表を作成すれば良いのか」「効率的な運用方法がわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

賞味期限管理表とは何かから、賞味期限管理表の作成・運用方法、よくある賞味期限管理表の課題と対策をわかりやすく解説します。

賞味期限管理表とは

賞味期限管理表とは、賞味期限を管理するための一覧や台帳のことです。

賞味期限は、食品を未開封の状態でパッケージに記載された方法で保存した場合に、「おいしく食べられる期限」を指します。

スナック菓子や缶詰など、比較的劣化が穏やかな食品に表示されます。

賞味期限を過ぎたからといって、すぐに食べられなくなるわけではありません。

一方で、弁当や生菓子など、急速に品質が劣化する食品には消費期限が表示されます。

消費期限は「安全に食べられる期限」を指し、期限を過ぎた場合は食べないほうが良いとされています。

賞味期限管理表の目的

賞味期限管理表を作成する主な目的は、食品の在庫を可視化し、期限切れによる廃棄ロスを防ぐことです。

在庫の期限状況を把握することで、期限が近い商品を優先的に出荷したり、早期に値引き販売したりといった対応が可能になります。

また、期限切れ商品の誤出荷を防ぎ、法令順守や企業の信頼性を高めることにもつながります。

賞味期限管理表が使われる業界・業種

賞味期限管理表は、食品を取り扱う業界で広く使われています。

具体的には、食品製造業、食品卸売業、飲食店などです。

特に複数の保管場所を持つ事業者や、取扱品目数が多い事業者ほど、賞味期限管理表による一元管理の重要性が高まります。

賞味期限管理表に必要な項目と設計のポイント

効果的な賞味期限管理を行うためには、管理表にどのような項目を盛り込むかが重要です。

ただ項目を並べるだけでなく、それぞれの項目が持つ目的の理解と、自社の運用に合わせた設計が求められます。

賞味期限管理表に必要な項目をカテゴリに分け、それぞれの目的や具体例、設計のポイントを解説します。

商品情報

商品情報は、管理対象を特定するための基本項目です。

商品コードまたはJANコード、商品名、規格やサイズ、メーカー名などを記録します。

商品名だけでは同名の異なる商品を区別できない場合があるため、規格情報の併記が重要です。

商品情報の項目設計では、既存の商品マスタや発注システムとの連携を考慮し、同じコード体系を使用することで管理の精度と効率を向上できます。

期限情報

期限情報は、賞味期限管理表の中核となる項目です。

入荷日または製造日、賞味期限または消費期限、販売期限などを記録します。

賞味期限は年月日で正確に記録し、複数の日付フォーマットが混在しないよう統一することが大切です。

期限情報の項目設計では、賞味期限までの残日数を自動計算する数式を組むと、管理がさらに効率化します。

在庫情報

在庫情報は、数量管理と期限管理を結びつける項目です。

ロット番号、入庫数量、現在庫数、保管場所などを記録します。

ロット番号は製造単位を識別する番号で、同じ商品でも製造時期が異なれば賞味期限も異なるため、ロット単位での管理が必要です。

現在庫数は出荷のたびに更新し、リアルタイムの在庫状況を把握できるようにしましょう。

保管場所は倉庫名や棚番号などまで記載すると、実在庫との照合や棚卸作業がスムーズになります。

管理情報

管理情報は、運用状況の把握や責任の明確化に役立つ項目です。

担当者名、最終更新日、ステータス、備考欄などを記録します。

ステータス欄では、「期限間近」「廃棄予定」などの区分を設定し、色分けして視覚的に把握できるようにすると効果的です。

管理情報を充実させることで、後から「いつ誰が入力したか」「どのタイミングで状況が変わったか」を追跡でき、問題発生時の原因究明や責任の所在確認に役立ちます。

賞味期限管理表の作成・運用方法

賞味期限管理表は、ただやみくもに作成するだけでは期待した効果を得られません。

効果的に活用するには、作成・運用を含めた計画的なアプローチが必要です。

ここでは、エクセルを使った賞味期限管理表の作成・運用方法のステップを解説します。

賞味期限管理の対象や管理項目を決める

まず、何をどこまで管理するかを明確にします。

全商品を対象とするか、賞味期限が短い商品や廃棄リスクが高い商品に絞るかを検討しましょう。

対象範囲が広すぎると運用負荷が高くなり、狭すぎると管理漏れが発生するため、自社の業態や商品特性に応じたバランスが重要です。

管理対象が決まったら、前述の4つのカテゴリを参考に、必要な管理項目をリストアップします。

対象商品と同じように、項目を増やしすぎると運用負荷が高くなるため、最低限の項目に絞り、必要に応じて追加していきましょう。

エクセルでフォーマットを作成する

管理項目が決まったら、エクセルで管理表のフォーマットを作成します。

1行目に「商品名」「入荷日」「賞味期限」「在庫数」などの項目名を記載し、2行目以降に具体的なデータを入力していく形式が一般的です。

入力の手間やミスを省くために、商品名などはプルダウンリストから選択できるようにすると便利でしょう。

また、フィルター機能を有効にしておけば、特定の条件でデータを絞り込む作業も簡単になります。

賞味期限切れを防ぐアラート管理の仕組みを作る

管理表を能動的なツールにするため、期限切れが近づいた際に自動で注意喚起される仕組みを導入しましょう。

エクセルの「条件付き書式」機能を使えば、特定の条件を満たしたセルの色を自動で変えることが可能です。

例えば、「賞味期限が30日を切ったら黄色」「7日を切ったら赤色」のようなルールを設定すると、対応が必要な商品を視覚的に把握できます。

エクセルのフィルター機能で残日数が少ない順に並び替えることで、早期の販売促進や値引き対応が可能になります。

管理表の運用ルールを決める

管理表は作成して終わりではありません。

誰が、いつ、どのタイミングで情報を更新するのか、という運用ルールを明確に定めることが不可欠です。

例えば、「入庫時に担当者が入力する」「毎日終業時に在庫数を更新する」などの具体的なルールを決めます。

運用ルールは文書化してマニュアルに落とし込み、担当者が変わっても同じ品質で運用できる体制を整えることで、継続的な活用が可能です。

賞味期限管理表の運用でよくある課題と対策

実際に賞味期限管理表の運用を開始すると、さまざまな課題に直面します。

賞味期限管理表の運用でよくある課題と対策を紹介します。

入力漏れ・更新遅れ

手作業でのデータ入力には、入力漏れや更新の遅れがつきものです。

現場が忙しいと入力作業が後回しにされ、気づいたときには管理表と実在庫が大きく乖離しているケースが少なくありません。

この問題が続くと、管理表への信頼が失われ、誰も見なくなる悪循環に陥ります。

対策としては、入力作業を業務フローに組み込み、入荷伝票の処理と管理表への入力をセットで行うことが挙げられます。

また、入力状況を定期的にチェックし、漏れがある場合は速やかにフォローする体制を作ることが有効です。

ファイル共有のトラブル

エクセルファイルを複数人で更新する場合、同時編集による上書きや、最新版がどれか分からなくなるトラブルが発生しがちです。

これにより、作業効率が低下したり、古いバージョンのファイルを参照して誤った判断を下したりするリスクがあります。

対策としては、クラウドストレージを活用してファイルを共有する方法があります。

ただし、同時編集による競合を完全に防ぐことは難しいため、根本的な解決には在庫管理システムなどの専用システムの導入が望ましいでしょう。

ファイル作成・管理の属人化

特定の担当者だけが賞味期限管理表の仕組みを理解していて、その人が異動や退職すると誰もメンテナンスできなくなる属人化の状況は大きなリスクです。

数式の意味が分からない、どこを更新すればいいか分からない、といった状態では業務が停滞し、最悪の場合、賞味期限管理の仕組みが崩壊しかねません。

対策として、管理表の構造や運用ルールをマニュアル化し、誰でも理解できるドキュメントを整備しておくことが大切です。

また、クラウド型の在庫管理システムなど自社でメンテナンス不要なシステムを導入するのも有効な対策になるでしょう。

賞味期限管理の効率化にzaico

食品を取り扱う企業にとって、賞味期限の管理は不可欠な業務です。

賞味期限管理表を作成する際には、管理対象や項目の選定、適切な運用ルールの策定と周知が求められます。

賞味期限管理表はエクセルで手軽に作成できますが、入力ミスや共有の難しさ、属人化などの課題もあります。

賞味期限管理の効率化をお考えなら、「クラウド在庫管理システムzaico」をご検討ください。

zaicoは、賞味期限管理を含む在庫管理全般をスムーズにする機能が揃っています。

例えば、スマートフォンのカメラでバーコードをスキャンするだけで簡単にデータを登録でき、入力ミスや手間の削減が可能です。

賞味期限が近づいた商品は自動でアラート通知できるため、期限切れによる廃棄ロスを防ぎます。

賞味期限管理表からシステム利用をご検討の方は、まずはお気軽にzaicoまでご相談ください。

※記事内に記載されたzaicoのサービス内容や料金は記事公開時点のものとなり、現行の内容とは異なる場合があります