滞留在庫とは?増える3つの原因や破棄すべき理由を詳しく解説

 

滞留在庫とは、今後売れる見込みがない商品のことをいいます。滞留在庫が増えると会社のキャッシュフローは悪化してしまいます。ここでは、滞留在庫が増える三つの原因やなぜ破棄する必要があるかを説明します。また、できる限り在庫を破棄しないために滞留在庫はどうやって減らすかの方法も最後にお伝えします。

 

滞留在庫とは?

滞留在庫とは需要がなく、今後売れる見込みがない商品のことになります。一方、同じ倉庫に眠ったままであっても、売れる可能性があれば余剰在庫となりますが、値下げ等の対策をしても売れない商品や不良品・破損品等が滞留在庫となります。また賞味期限が迫っている食品も滞留在庫となります。

 

滞留在庫と余剰在庫の違い

滞留在庫とは似た言葉で「余剰在庫」があります。余剰在庫とは簡単にいうと売れ残り商品です。つまり、単純に売れ残りであるので、今後売れる見込みがある商品になります。例えば必要以上に仕入れた商品が、倉庫などに置いたままになっている状態です。ただ、余剰在庫は余っているだけなので売れる可能性があります。一方滞留在庫は、何らかの対策をしたとしても、売れる見込みがほぼない在庫のことを言います。

 

滞留在庫が増える原因3つ

このように、滞留在庫とは何らかの対策をしたとしても、売れる可能性がほとんどない在庫のことを言います。それではなぜ滞留在庫が発生するのでしょうか。滞留在庫が増える原因を、3つ紹介します。

仕入過多

滞留在庫が発生する原因として、品切れを防止するために、本来の需要より多めに発注してしまうことによる仕入過多があります。また、売れ行きが天候によって左右される商品の場合、通常通り仕入れたところ悪天候により売れなかったといったこともあります。

天候のように最初から予測できない場合もある一方で、単純な数量ミスが原因の場合もあります。例えば、発注の際にデータを打ち間違えてしまった(一つゼロを多く打って一桁多く注文)といった初歩的なミスも意外と発生します。このようなミスはシステムでエラー表示させるといった対処方法が考えられます。

それ以外にも他店舗展開した際、違う客層が当該立地に多いことから今までの店舗と同じ品揃えでは売れない商品が発生してしまうといったこともあります。このような場合は当初より売れる分だけ仕入れることは難しく、常に需要を見据えて調整し続けていくことも重要です。

部門間の連携がうまくいっていない

製造と販売では在庫に対する考え方が異なってくることで、滞留在庫は発生します。本来であれば部門間でコミュニケーションをとり「売れる分だけ作る」ことが肝要です。

ただ、営業部門では単純に売上高が営業の成績として評価される場合、営業担当は売れ残りをできるだけ回避しようとします。その結果、本来必要とされる量よりどうしても多めに販売量を見積もってしまいます。一方製造部門では、作っても売れないのであれば材料を無駄に消費することとなるので生産量を増やすことに消極的です。

このように製造と販売で在庫に対するインセンティブ(動機付け)が異なるため、そのギャップが滞留在庫を発生させてしまいます。

滞留在庫を回避するためには部署横断的にマーケティング部門を設置するか、あるいは経理部門といった管理部門が間に入って調整する必要があります。例えば、営業の評価に売上以外に滞留品の在庫量も加えることで(滞留在庫が多く発生した場合はマイナスの評価)抑制するといったことも可能です。

在庫が整理されていない

これは初歩的ですが、滞留在庫の原因として意外と多い理由です。単純に「どこに」「何が」「何個」あるか管理されていないという状況です。管理されていないことで、本来ある在庫を無いものとして発注してしまい、滞留在庫を増やしてしまいます。特に食品のように期限がある在庫については、一度間違えて発注してしまうと影響が非常に大きく、より注意が必要です。

このように整理されていない状態で商品点数が増えると、多数の余剰在庫が発生、その結果古い在庫が増え、時間の経過と共に売れる可能性のない滞留在庫となってしまいます。

特に急激に成長した会社では倉庫の面積が追いつかず、小さい倉庫をいくつも抱え「どこに」「何が」「何個」あるかわからない状況に陥りがちです。このように同じ商品が複数拠点にまたがって保管されている場合は、要注意です。

 

滞留在庫を破棄すべき理由3つ

今後売れる見込みのない滞留在庫は、破棄処分してしまった方がメリットが大きいです。余剰在庫であれば値下げやプロモーションなどで少しでも在庫を消化できますが、滞留在庫であればそれはできません。以下、滞留在庫を破棄すべき理由について3つご説明します。

現金化して資金を増やす

滞留在庫は持っていても売れません。ただ、商品によっては買い取ってくれる業者が存在することがあります。全部は無理としても一部でも買取業者などに依頼して少しでも現金化しましょう。これにより廃棄するロスを最小限に抑えることが可能です。このように現金化することで、キャッシュフローを改善させることができます。

管理費の削減

滞留在庫を維持しているとさまざまなコストが発生します。その在庫を管理する人件費、倉庫代、そのスペースの光熱費といった管理コストがかかってきます。持っていても売れない滞留在庫は、単純に利益を発生する機会を損失するだけでなく、廃棄の判断を遅らせれば遅らせるほど余計に管理コストがかかってきます。売れないと分かった以上、倉庫に置いておくメリットはありません。すぐに廃棄し、将来の不必要な管理コストは抑えましょう。

融資を受けやすくなることも

滞留在庫が減ると、売れる在庫しかも保有していない形となり、在庫回転率が良くなります。そうしますと経営的に健全と判断され、銀行からの融資を受けやすくなる傾向があります。一方滞留在庫を多く保有している場合は在庫回転率が悪く、経営悪化を心配され融資を受けれないケースがあります。実際に銀行で融資をする際は事前に決算書を提出しますので、その決算書から簡単に在庫回転率は計算できます。融資の際に在庫回転率はチェック項目に含まれていることがほとんどです。

 

適正在庫を把握する計算方法

それでは、このような滞留在庫を持たないために適正な在庫数とはどのくらいでしょうか。ここでいう適正在庫は、滞留在庫や余剰在庫を作らないための目安となるもので、基本的な考え方は以下の通りです。

適正在庫=安全在庫+サイクル在庫

安全在庫とは、売れる可能性が確定されている在庫よりも需要変動を加味し少し多く確保した在庫数です。一方、サイクル在庫とは発注してから次の発注がかかるまでに消費される在庫量の2分の1の事です。
この2つの算出結果を合算する事で適正在庫を計算します。

自社が適正在庫数を保てているかを判断するのに必要なのが、在庫回転期間です。以下の式で算出できます。

回転期間=棚卸資産合計÷年間売上高

回転期間とは、ある商品在庫が完全に入れ替わるまでに要した期間のことです。当該商品の棚卸高が1,000万円で、年間売上高が2,000万円の場合、在庫が入れ替わるまでに半年かかったことになります。

つまり回転期間の数値が小さいほど在庫が適正であるといえます。

 

滞留在庫を減らす方法

それでは、滞留在庫を減らすにはどうしたらいいのでしょうか?先ほど説明した滞留在庫を発生させる3つの原因を排除する必要があります。もし現在、自社の在庫がどこに何個あるか把握したいないのであれば、すぐに在庫を整理してください。これは放っておけばどんどん在庫は増え、後になればなるほど大変です。

なお、日々は業務に追われて整理できないという会社は、棚卸の時期をうまく活用してください。最低でも半日は出荷や製造ラインを止め、在庫数の把握をしてください。その際に本来あるべき場所にない在庫があれば、適正な場所に移し整理を同時にしてしまいましょう。

また、何を「滞留在庫」とするかも社内での明確なルールが必要です。何をもって売れないと判断するかは商品によって異なるので、会社独自にルールを設定する必要があります。例えば「3年間1度も売れなかった商品の在庫は滞留在庫として定義し、廃棄する」といった形です。

 

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